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コラム 3週間前

「言葉に力がある」佐野海舟をサポートする2人の援軍。サッカー日本代表では壁が立ちはだかる「真摯に受け止めて」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

実力者が揃う激戦区のボランチ「危機感しかない」

 だからこそ、ここからは自らが率先して、連携面を確立させ、攻守両面のスイッチ役にならなければいけない。インドネシア戦でピッチに立つチャンスが訪れた場合には、自ら積極的に発信し、最適解を見出すように努めていく必要がある。

 
 それは相棒がキャプテン・遠藤航であっても、藤田であっても一緒。もともと佐野は自分から周りをリードすることが苦手なタイプだっただけに、その壁を越えることが、9月以降の代表定着につながってくるはずだ。

 実際、今の代表ボランチというのは、ハイレベルなタレントが揃っている。遠藤の経験値と落ち着きはチームに不可欠だし、守田英正も今回の最終予選でのパフォーマンスを見ていれば、誰もが大黒柱と認めるはずだ。

 田中碧も2022年のカタールW杯経験者。ここまで最高峰リーグの経験値が不足していたが、来季からは念願のプレミアリーグ初参戦を果たす。そこに2列目兼務の鎌田大地がいるのだから、もう1枠は狭き門に他ならない。

 そこを藤田、2023年に招集された伊藤敦樹、2024年に代表デビューした川村拓夢らが虎視眈々と狙っているのだから、佐野が「危機感しかない」とコメントするのもよく分かる。ドイツでの実績をさらに積み上げ、そのうえで、代表での数少ないチャンスで違いを見せることができなれば、生き残りは叶わないのだ。

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