久々のサッカー日本代表で「勝つだけじゃなく…」
実際、今の植田は再び代表での地位をまた1から築いていこうとしている立場。30歳という年齢的にはやや厳しい側面も否定できないが、大津高校の先輩・谷口彰悟も30代での代表定着、W杯行きを射止めている。
「年中夢求(つねに夢に向かい続ける)」という母校のスローガンを植田も脳裏に刻み込んでいるはず。初招集の安藤智哉や綱島悠斗らと堂々と切磋琢磨し、存在感をアピールしていけばいいのだ。
その結果として、今回の日本代表が連覇を達成し、植田が再評価され、9月以降のコアメンバー参戦を果たせれば一番いい。国内組DFが欧州5大リーグでプレーする板倉滉、伊藤洋輝らとしのぎを削るのは大変なことだが、Jリーグで安定して高いパフォーマンスを示している今の植田なら、十分チャンスはあるはずだ。その底力を今回のE-1選手権でしっかりと見せつけるしかない。
「ここに来ている選手全員がコアグループ入りを狙っていると思う。僕も相手に勝つだけじゃなく、しっかりと自分のプレーをやりたいなと思います」
こう語り、目をギラつかせた植田。久しぶりに日の丸を背負うこの男には、リオ世代の生き残りという意地とプライドも示してほしいところ。もはや現メンバーにリオ五輪出場メンバーは遠藤航と南野拓実らわずかしか残っていない。
いずれにしても、今回の3戦では、球際の強さや局面のバトルというストロングに加え、鹿島で磨いたフィード力・攻撃の起点となるパス出しという能力も積極的に発揮してほしい。相手の攻撃陣を完封し、勝利の原動力になる植田の雄姿を目に焼き付けたいものである。
(取材・文:元川悦子【韓国】)
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