日本代表らしいプレーぶり

　チームとしてのプレーぶりは、良くも悪くもFIFAワールドカップ（W杯）アジア予選を戦った日本代表のコピーのようだ。

　同じ日本代表なのだから当然といえばそうなのだが、今回はJリーグからの選抜で初招集も多く、実質は全く別のチームである。それでも攻撃から守備へのトランジションの速さ、忠実なプレスバックは同じ。日本代表のプレースタイルがJリーグと根本的な違いがないということなのだろう。攻撃面でも個々の特徴や能力に違いがあっても、プレーの意図はおよそ共通していた。

　E-1のメンバーの中からＷ杯に招集される人数は極めて限られていると思うが、それでも招集されれば違和感なくプレーできるだろう。日本サッカーの層の厚さを感じさせるプレーぶりだった。

　最後の韓国代表戦は事実上の決勝戦。GKは代表経験豊富な大迫敬介が起用され、DFは荒木隼人、古賀太陽、植田の3バック。川辺駿、相馬勇紀も先発が濃厚だと思う。手堅いメンバー構成で行くと予想されるが、その中で今回初招集の若手や比較的経験の浅い選手たちの活躍にも期待したい。

（文・西部謙司）

【関連記事】
英国人が見た中国戦「話題になるのは難しい」「日本のファンは“にわか”では…」「田中聡は本当に…」
サッカー日本代表、中国戦の全選手パフォーマンス査定
「監督の戦術はあまりにも酷い」敗れたサッカー中国代表、現地メディアは早くも新指揮官に厳しい指摘【E-1選手権】