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コラム 5か月前

サッカー日本代表、早川友基には笑顔があった。エリートではない遅咲きが、曽ヶ端準からの言葉に応えた時【E-1選手権コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by 田中伸弥

繰り返す「いつも通り」。鹿島アントラーズでの姿をそのまま

「鹿島でやってるトレーニングも強度的には高いですけど、2人でやるとローテーションが速い分、キツいですね。前田コーチと長谷部コーチも手加減なくやってくれてよかったです」と本人は笑っていたが、いい感覚がこの重要な局面で出たのだろう。

 早川が輝いたのはこの場面だけではなかった。1−0のリードで迎えた後半開始早々の52分。相手右サイドからの大きなサイドチェンジを受け、勢いを持ってドリブル突破してきた15番のワン・ユードンのシュートを両腕でしっかり弾き、失点を許さなかったのだ。

 こうした粘りが望月ヘンリー海輝の2点目につながったのは間違いない。この日の日本は快勝とはいかなかったが、2−0の無失点勝利で連勝。15日の日韓戦に連覇をかける状況が整ったのである。

「今日は意外と落ち着いてやれましたね。植田君との関係性もいつも通り。自分がいい状態だったら自分がフォローしますし、植田君にやってもらうところもあるし、お互いにいい関係を保ちながらプレーできた。本当にいつも通りでした」

 試合後の早川は「いつも通り」という言葉を繰り返した。代表選出時も「自分は鹿島でやっていることを評価されて呼んでもらえた」と話していたが、だからこそ、鹿島でのプレーの延長線上でやるしかなかった。

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