MF:小泉佳穂(こいずみ・よしお)

【写真:Getty Images】
生年月日:1996年10月5日
所属クラブ:柏レイソル
2025リーグ戦成績:22試合5得点3アシスト
2025シーズンの明治安田J1リーグで首位に立つ柏レイソルからは、古賀太陽や細谷真大ら計4人が東アジアE-1サッカー選手権2025(E-1選手権)メンバーに招集されている。だが、そこに柏の攻撃をけん引する小泉佳穂の名前はない。フォワードの一列下で違いを見せられるゲームメーカーは、なぜ森保一監督の最終選択肢に残らなかったのだろうか。
元々、森保ジャパンの中盤は実力者がひしめく激戦区として知られている。FIFAワールドカップ26アジア最終予選(3次予選)の時から人員が様変わりしたE-1選手権メンバーでもその傾向は強く、代表経験者の川辺駿や中盤起用でも結果を出せる宮代大聖らが揃う。
小泉は実力こそ申し分ないが、これまで代表経験はなし。森保監督は、すでに“使用説明書”を持っている選手たちを基軸に組み込んだ節がある。
一方で、E-1選手権は「新戦力発掘の場」として活用されてきた歴史がある。森保ジャパンの現主力である鈴木彩艶や遠藤航、田中碧、伊東純也らはE-1選手権を登竜門とした選手たちで、さらに過去へと遡れば同大会がブレイクのきっかけとなったケースは枚挙にいとまがない。森保監督が中長期的なスパンで日本代表を支えられるような若い新戦力を欲しているのであれば、28歳の小泉よりも大関友翔(20歳)が選ばれるのは道理に叶っている。
とはいえ、柏の中盤でタクトを振るう小泉の充実ぶりは「E-1選手権で見てみたかった」とファンに思わせるのに十分なインパクトを伴っている。J1での好調なプレーが代表招集に繋がらなかったのは残念としか言いようがない。