DF:佐々木旭(ささき・あさひ)

【写真:Getty Images】
生年月日:2000年1月26日
所属クラブ:川崎フロンターレ
2025リーグ戦成績:22試合2得点1アシスト
様々な位置でプレーできるポリバレント性は、現代サッカーにおける必須能力となっている。所属クラブの川崎フロンターレで左右のサイドバック(SB)を主戦場としている佐々木旭が東アジアE-1サッカー選手権2025(E-1選手権)でプレーしているところを是非とも見てみたいと思っていたファンは、少なからずいたのではないだろうか。
佐々木が左右問わずSBとして高いレベルのプレーを披露できるのは、同等の精度で蹴り分けられる両足のキックの技術にある。利き足しか使えないSBとは違い、“両利き”に等しい佐々木は身体の向きやパスコースで窮屈さを感じることが少なく、チームプレーを円滑に進められる。
プロ4年目の2025シーズンは明治安田J1リーグで22試合に出場して2得点1アシストをマーク。川崎の守備陣は佐々木なくして回らないと言ってもいいほどの存在感を放っている。
それでも、佐々木は森保ジャパンに選出されなかった。FIFAワールドカップ26アジア最終予選(3次予選)と同様に、森保一監督はE-1選手権でも3バックシステムを採用しており、川崎で4バックのSBを担当している佐々木は、必然的に優先度が下がった可能性がある。
佐々木は左右のSBだけでなくセンターバックもこなせるが、それも4バックでの話。プロになってから3バックシステムの中でプレーした経験はゼロに等しい。今回選外となったのは実力が不足していたからではなく「使う場所がないから」という理由が主だろう。