FW:原大智(はら・たいち)

【写真:田中伸弥】
生年月日:1999年5月5日(26歳)
所属クラブ:京都サンガF.C.
E-1選手権2025成績:2試合0ゴール0アシスト
E-1選手権における原大智のパフォーマンスには、評価が分かれるところかもしれない。
26歳のストライカーは、所属する京都サンガF.C.で暫定ながら今季リーグ戦2ゴール7アシスト。今月3日に発表されたE-1選手権の招集メンバーには名前が無かったが、西村拓真の不参加を受けて追加招集された。もともと“有力候補”とされていただけに、今大会での活躍を期待する声は少なくなかった。
そんな原は、大会初戦となったホンコン・チャイナ代表戦でベンチ入りすると、続く中国代表戦と韓国代表戦でピッチに立った。
しかし、中国代表戦では前線やサイドの選手とポジションが被ったことで、窮屈そうなプレーに。目立った活躍を残せず、前半限りでピッチを退くという、なんともほろ苦いデビュー戦となった。。
続く韓国代表戦では押し込まれる展開の中で起用され、前線で体を張ってボールをキープするなど、リードを守り切るための時間を稼いでいた。ただ、展開的にゴールに絡むようなシーンはなく、中国戦から評価を一変させたとまでは言い難い。
ここまでを総合的に見ると、アタッカーとしての原は不発に終わっており、アピール失敗の烙印を押されても仕方がない。
ただ、それには原がE-1選手権で置かれた状況も考慮に入れる必要があるだろう。
身長191cmの恵まれた体格から「ずっしり構えるタイプ」の選手であると勘違いされやすいが、同選手は攻守に貢献する万能型FW。積極的に動いてチャンスを作り出すプレーが評価されており、周囲との連係を重視するタイプだけに、即席チームの中では自身のプレースタイルを理解されにくかった側面も否めない。
そういう意味では、個人としては結果がほしい状況だったのにも関わらず、体を張った泥臭いプレーに徹していた韓国代表戦の原のメンタリティにはもっとスポットライトを当てるべきだ。
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