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Jリーグ 3か月前

「俺もすぐだから」小泉佳穂は細谷真大に伝えていた。柏レイソル大逆転劇の裏側「スッカスカになっている感覚」【コラム】

シリーズ:コラム text by 石田達也 photo by Getty Images

「そう簡単に崩せないことは分かっていた」

 なおも攻める柏はボールを走らせ、敵陣へと侵入していくと浦和のディフェンスラインがじりじりと下がりはじめる。21分にはペナルティーエリア手前で、こぼれ球を回収した小泉が左足を振ると相手ディフェンダーにブロックされる。

 27分には垣田のハイプレスで西川のパスミスを誘うと中川との連係から再び、小泉が左足シュートを放つがMF安居海斗のブロックに遭い、こぼれたボールは西川にかきだされた。そして39分にはMF小屋松知哉がカットインしながら小泉にボールを渡すと、フリーの状態から右足で狙うがクロスバーを超えていった。

「左も右でも3本打って1本は沈めないと固めてくる相手は引き出せないので明確な課題だと思っています」

 浦和を自陣の深い位置に釘付けにすると、[4-4-2]のブロックの隙間を狙い右から左、左から右へと大外でボールを動かし相手の体力を目減りさせる。

「相手を動かし、そこで隙ができたら侵入していきたいですし、あそこまで引かれて10人全員がペナに入る展開だと、そう簡単に崩せないことは分かっていたので、後半への布石みたいなことを意識してプレーしていました」

 その布石と言うのが、柏が打ち続けたジャブであった。ボールを出し入れしながら相手を振り回すことで確実にダメージを蓄積させた。

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