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Jリーグ 3か月前

「自分は交代しなくても…」浦和レッズのために走り続けた安居海渡の耳に届いた声。「ブーイングしたいところだったと…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 菊地正典 photo by Getty Images

 2025JリーグYBCルヴァンカップ・プライムラウンド準々決勝第2戦が行われ、浦和レッズは川崎フロンターレと対戦。延長戦の末に敗れ、ベスト4進出を逃した。安居海渡は、両足をつりながらも120分間走り切った。チームは天皇杯に続く連続でのカップ戦敗退となったが、安居が試合後に耳にしたのはブーイングではなく拍手と激励。悔しさを抱えつつリーグ戦での決意を新たにしている。(取材・文:菊地正典)

死闘の末、準々決勝で敗退した浦和レッズ

浦和レッズ所属MF安居海渡
【写真:Getty Images】

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 自陣ペナルティーエリア付近で試合終了を告げるホイッスルを聞くと、安居海渡はその場にしゃがみこみ、しばらく呆然と前を見つめた。

 3日に行われた第1戦は1-1のドロー。第2戦も90分では2-2と決着がつかず、延長戦の末、川崎フロンターレに2-3で敗れた。2戦合計3-4。1週間前に敗退した天皇杯JFA第105回全日本サッカー選手権大会に続き、浦和レッズは2025JリーグYBCルヴァンカップ・プライムラウンドも準々決勝で姿を消すことになった。

 延長戦に入っても、両チームの選手たちが負けないことではなく勝つことを目指して戦い続けた試合は、まさに死闘と呼ぶにふさわしかった。

「足には疲労がきていました。正直に言うと、キツさはありました」

 それでも安居は、延長戦を含めて120分を戦い抜いた。

 ホームの埼玉スタジアムで戦った第1戦は終了間際に追いつかれてドローとなったが、第2戦は18分と早い時間帯に先制を許す。最終ラインでのミスからPKを献上しての失点だった。

「攻撃に関しては、前半はそこまで組み立てができなかったので、苦しい展開になりました」

 そう感じていた安居は、最終ラインに下がる形でビルドアップを助け、少しずつボールを握れるようになっていることを実感しながら後半を迎える。

 コンビを組むボランチは、松本泰志から柴戸海に代わった。

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