「最初のころは慣れるまで…」
「アタッカーだと相手のセンターバックしか来ないなかで、ひとつ下がるだけでいろいろな方向からプレスが来ますし、見えるものも増える。最初のころは慣れるまでちょっと時間がかかりました」
公式戦で初めて経験したボランチをこう振り返った中川だったが、敵地・味の素スタジアムで行われた第1戦の23分にはヘディングで先制ゴールもマーク。2戦合計5-1の勝利に貢献すると、代表活動中に右膝前十字靱帯断裂の大怪我を負った熊坂に代わってリーグ戦でもボランチのファーストチョイスになった。
身長185cm・体重74kgの恵まれたサイズを駆使した、ダイナミックなプレーを特徴とする熊坂に対して、173cm・71kgの中川はボランチとして何を武器にしているのか。自身を客観的に見つめる。
「前への推進力、ボールを運んでいくプレーが自分のよさなのかな、と。前線の選手と絡んでいけるところや、自分で局面を打開できるところも強みだと思っていますけど、クマくん(熊坂)のように守備で相手ボールを刈り取るプレーはまだまだ自分に足りないので、そこはもっと見習っていきたい」
たとえばマリノスとの第2戦の62分。左サイドの深い位置でボールを受けた中川は、細かいステップで相手をかわした直後にファーへ絶妙のクロスを供給。DF原田亘が放ったヘディング弾はゴールの枠をとらえられなかったが、この試合で最初の決定機を演出した。それでも中川は自らのプレーに満足していない。