
バルセロナが育てたアカデミーの最高傑作【写真:Getty Images】
バルセロナは、世界屈指の名門クラブとして数々のスター選手を輩出してきた。その礎となっているのが、独自の哲学と優れた育成基盤を誇る下部組織である。単なる才能の発掘にとどまらず、クラブのスタイルを体現できる選手を育て上げてきた点こそが、その真価と言えるだろう。今回はそんなアカデミー出身選手の中から、クラブの歴史を語る上で欠かせない最高傑作とも呼ぶべき5人をピックアップして紹介する。[2/5ページ]
MF:アンドレス・イニエスタ

バルセロナのアンドレス・イニエスタ【写真:Getty Images】
生年月日:1984年5月11日
バルセロナ通算成績:674試合57得点136アシスト
ラ・マシア(育成組織)史上最高の中盤として名前が挙げられるのはアンドレス・イニエスタである。
その卓越した技術と創造性は、クラブの哲学を体現する存在だった。
2010年代、シャビ・エルナンデス、セルヒオ・ブスケツと形成した中盤トリオは、欧州を席巻したバルセロナの象徴とも言えるユニットである。
高い戦術理解と卓越したポゼッション能力で試合を支配し、相手に主導権を渡さないスタイルを確立した。
イニエスタの真骨頂は、狭い局面でも失わない繊細なボールタッチと、局面を一変させるラストパスにある。
密集地帯を軽やかにすり抜け、決定機を創出するプレーは芸術的ですらあり、数多くのストライカーのゴールを演出してきた。
数々のタイトル獲得に貢献した一方で、リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドがバロンドールを分け合った時代にあって、個人賞には恵まれなかった。
スペイン代表が制したUEFA EURO 2012(ユーロ2012)では大会最優秀選手に輝き、異次元の2人がいなければ確実にその栄誉に手が届いていただろう。
しかし、その実力と影響力を評価する声は絶えず、サッカー史に名を刻む偉大なミッドフィルダーであることに疑いはない。