
サッカー日本代表の長谷部誠コーチ【写真:元川悦子】
サッカー日本代表の長谷部誠コーチが20日、千葉市内で取材に応じた。3大会のワールドカップ(W杯)を主将として戦い抜いたレジェンドは、今大会では指導者として世界の舞台に挑む。開幕を目前に控える中、メンバー選考やチーム作りへの思い、そしてW杯で重要になるポイントについて語った。(取材・文:元川悦子)[2/2ページ]
「初めての選手たちがW杯というものに対して…」

イングランド代表戦に勝利した後のサッカー日本代表【写真:Getty Images】
「最高の準備をすることが一番大事だと思います。今回はメンバーの半分が初出場で、もう半分がW杯経験者。バランスは取れていますけど、初めての選手たちがW杯というものに対してナーバスにならないようなアプローチを僕なりに考えていきたいです。
自分たちがW杯の舞台で勝ったら、日本の人たち、そして世界中の人たちの心を動かせると思うんですよね。
人の心を動かすっていうところを選手だけじゃなくて、チームスタッフみんなでやっていきたいですね」と長谷部コーチは言葉を紡いだ。
確かに彼自身も、2010年に岡田武史監督(FC今治代表取締役会長)に突如としてキャプテンに指名され、W杯の大舞台で戦い抜いて以来、立ち振る舞いや周囲からの評価がガラリと変わった。
藤枝東高校時代の恩師・服部康雄監督(静岡県サッカー協会副会長)も「長谷部の場合は『地位が人を作る』の典型例」と語っていたが、どんな時もブレることなくリーダーとして代表を引っ張り続けてきた。
今回、39歳で5大会連続W杯を勝ち取った長友佑都に対しても、「ギラ友(長友の愛称)に厳しく言えるのは自分だけ」と冗談交じりに語ったことがあったが、長友や遠藤航、谷口彰悟といった年長者たちの心の支えにもなってくれるだろう。
もちろん長谷部コーチの上には、W杯2大会出場の中村俊輔コーチ、W杯経験者の名波浩・齊藤俊秀両コーチもいる。
さらに、松本良一フィジカルコーチ、下田崇GKコーチ、前田遼一コーチも脇を固めている。彼らが英知を結集させることで、日本代表は過去4度阻まれてきたベスト16の壁を突破できるはず。
長谷部コーチには現役時代に達成できなかったことを、指導者になった今、違った形で手にしてほしいものである。
(取材・文:元川悦子)
【著者プロフィール:元川悦子】
1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2022年カタール大会まで8回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。
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