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コラム 4時間前

「崩れることはないんじゃ…」日本代表、伊藤洋輝がイメージするW杯。バイエルンより「プレーしていて楽」と感じること【インタビュー】

text by 木崎伸也 photo by Getty Images

伊藤洋輝
日本代表の伊藤洋輝【写真:Getty Images】



 伊藤洋輝は、FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)に臨む日本代表の攻守を支える重要な存在だ。守備ではスピードを生かして3バックの背後をカバーし、日本代表のハイラインを可能にしている。攻撃では左足のフィードでゲームメイクし、壮行試合となったアイスランド戦では積極的なアンダーラップやオーバーラップで前線で「+1」をつくった。伊藤は3バックの左センターバックとして、北中米W杯でどんな戦いをイメージしているのか。W杯本番を前に、代表での役割、バイエルン・ミュンヘンで得た感覚、そして大舞台を支えるギアへのこだわりを聞いた。(取材・文:木崎伸也)[1/2ページ]

「僕は幼少期にフットサルをしていたこともあって…」

イングランド代表戦のサッカー日本代表 伊藤洋輝
フットサルをやっていたからこそのスパイクへのこだわり【写真:田中伸弥】



――伊藤選手は2022年W杯で1試合に出場しました。今回のW杯に生かしたいことはありますか?

「普段通りに準備を進めて、普段通りのパフォーマンスを試合で出したいと思っています。ただ、W杯では想定外のことも起きるでしょう。いろんな状況に対応できればいいかなと思っています」

――初戦のオランダ戦と第3戦のスウェーデン戦が行われるダラスのスタジアムは屋内型で、芝生の状態が他会場と違うかもしれません。ピッチコンディションを結構気にしますか?

「芝生は綺麗であれば、あまり問題ないと思います。ボコボコしていたり、すごく乾いていたりしているとプレーはしづらくなるので、気になるとしたらそこくらいですかね」

――伊藤選手は「止める・蹴る」の技術が非常に高い印象があります。スパイクはトラップのフィーリングにどれくらい影響しますか?

「僕は幼少期にフットサルをしていたこともあって、足の裏でコントロールすることが試合中に多々あるんですね。

 仮にスパイクのポイントが尖っていると、足の裏で触ったときにボールがうまく止まらず前へ行ってしまう感覚があるんです。

  今履いている『コパ ピュア』は、ポイントの先が丸くなっているので、すごく足の裏で止めやすく、コントロールしやすいです」

大舞台を支える『コパ ピュア』へのこだわり

バイエルン・ミュンヘンFWミカエル・オリーズ
伊藤洋輝のチームメートであるミカエル・オリーゼもスパイクへのこだわりが強い【写真:Getty Images】



――同じセンターバックでも伊藤選手は『コパ ピュア』、キム・ミンジェ選手は『プレデター』を履いているわけですが、好みの違いはどんなところから来ていると思います?

「『プレデター』は合成皮革なので、どちらかというと僕は天然皮革のフィット感が好きなので、天然皮革が使われている『コパ ピュア』にしています」

――スパイクが天然皮革のため、普段ローテーションで使っているそうですね。W杯にスパイクを何足持って行きますか?

「基本的に練習もゲームも、(取替式スタッドと固定式スタッドの)ミックスのスパイクをメインに使っています。なのでW杯には3足持っていき、3足を毎日ローテーションしようとイメージしています」

――ローテーションすると、天然皮革の伸び具合がちょうどいい感じになるのでしょうか?

「同じスパイクを連日ずっと履いてると、皮が伸びてきて、スパイクの中で足がずれることが結構あります。

 でも、1日、2日休ませて履くと、またフィット感が戻ってくる。3足あれば十分かなっていう感じはしています」

――バイエルンのチームメイトのミカエル・オリーゼ選手(フランス代表)は、複数のスパイクを持っていて、ソックスの色とスパイクの色を合わせることが最近日本でも話題になっています。近くで見ていてどうですか?

「彼はこだわりが強い選手なんです。準備の仕方だったり、プレーの仕方だったり。スパイクに関しても個性が前面に出ていていいなと思いますね」

――オリーゼ選手は独特なキャラクターなんですか? リーグ優勝のセレモニーでも、マイスターシャーレ(優勝皿)をほとんど掲げずクールに終えていました。

「外向きにははしゃぐところを見せない選手かもしれませんね。でも、ロッカーの中では違いますよ。練習中はすごく明るいですし、みんなとわきあいあいと喋ったりもします。すごくおもしろい選手です」

――バイエルンはヴァンサン・コンパニ体制で連覇を成し遂げ、ホーム最終戦後にピッチでリーグ優勝を祝うビールかけをやりました。ビールかけはいかがでしたか?

「個人的には『髪の毛が荒れたくない』っていう一心で、頭にかからないように努力しました(笑)。ミンジェにかなり狙われましたが、なるべくかからないように逃げました。

 オリーゼもドレッドヘアなので頭にかけられないように逃げていましたが、最終的にかけられてすごく怒っていましたよね。そこはドイツの選手たちはまったく空気を読んでいませんでした」

バイエルンで磨いた感覚と日本代表での役割

バイエルンの伊藤洋輝
バイエルン・ミュンヘンと日本代表での役割の違いとは?【写真:Getty Images】



――日本代表は史上最強と謳われ、新たな歴史をつくることが期待されています。守備陣の視点で「こんなところを見るとさらに日本代表の理解が深まる」というところがあったら教えてください。

「ビルドアップのところで言うと、どう数的優位をつくりながら前線にボールを運んでいくか、相手のプレッシングをかいくぐるかっていうところを見るとおもしろいと思います。

 個人的に自チームで口すっぱくというか、本当によく言われて取り組んでいることですね」

――バイエルンでは4バックの左センターバック、もしくは左サイドバックが主なポジションです。それに対して日本代表では3バックの左センターバックが主戦場ですね。日本代表におけるビルドアップについて教えてください。

「今の日本代表には、いろんなパターンがあります。たとえばボランチの選手が降りてきてDFラインが4枚になって、自分が左サイドバック気味になるパターン。

 また、左ウイングバックの選手が降りてきて、僕が4枚の左センターバックぽくなるパターンもあります。試合状況に応じてスムーズに使い分けられるように、トレーニングしていければいいなと思ってます。

――バイエルンで左サイドバックとして出るときは、かなり内側を駆け上がってゴール前に顔を出しますね。どういう感覚でプレーしていますか?

「コンパニ監督が明確なイメージを持っているので、練習から言われた自分の役割を理解してプレーしています。ゴール前のいいところに入り込むと、シュートもアシストも狙える。そういった回数が増えたと自分でも感じています」

――バイエルンと日本、プレーで意識することで何か違いはありますか?

「守備に関して言うと、日本の選手の方がカバーリングの意識が高いんですね。カバーリングをより細かくやってくれる。その点はプレーしていて楽だと感じています。

 バイエルンのときはより個々で守る印象が強いです。まあ、バイエルンの方が攻撃している時間が長く、いかに相手のカウンターを個人で守るかということも関係しているんですが。そこは頭を切り替えています」

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