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コラム 5時間前

「同じことを繰り返しては…」W杯の初戦が持つ意味。日本代表の過去の戦いから紐解く教訓とは【北中米W杯コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 フリーライター photo by Etsuko Motokawa,Getty Images
日本代表 ナッシュビルでのトレーニング ウォームアップ
ナッシュビルでトレーニングを行うサッカー日本代表【写真:元川悦子】



 ついにFIFAワールドカップ2026(北中米W杯)が開幕した。48カ国制へと拡大した新フォーマットのもと、グループリーグの戦いはこれまで以上に複雑さを増している。日本代表の初戦は14日のオランダ代表戦。この試合での結果が、その後の戦い方や突破シナリオを大きく左右することは間違いない。これまでの日本代表の歴史を踏まえ、初戦の意味を改めて考える。(取材・文:元川悦子)[2/2ページ]

頂点に立つために必要な修正力

アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ
アルゼンチン代表のリオネル・メッシ【写真:Getty Images】


 実際、2022年カタールW杯で優勝したアルゼンチン代表も、初戦でサウジアラビア代表に1−2で敗戦。黒星発進を強いられている。

 彼らはその後、気持ちを切り替えてメキシコ代表、ポーランド代表に2連勝。グループ首位で決勝トーナメントに勝ち上がり、ラウンド16でオーストラリア代表を2−1で下した。

 準々決勝のオランダ戦はPK決着となったが、それもしぶとく勝利し、準決勝は2018年ロシアW杯準優勝のクロアチア代表を撃破。そして、フランス代表との決勝をPK戦の末に制している。

 そこまでのタフさとしぶとさがなければ、逆境を跳ね返して頂点をつかみ取ることはできない。

 もちろん、リオネル・メッシという精神的支柱がいて、彼を中心にチーム全体が結束したことも大きかったが、彼らのように1つの失敗を教訓にできるチームこそ、北中米W杯で成功をつかむ資格があるということだろう。

試されるチームの底力

サッカー日本代表、塩貝健人
サッカー日本代表の塩貝健人【写真:元川悦子】


 今回の日本の場合、南野拓実、三笘薫という攻撃の主軸2人を欠いたことで、ジョーカーに回せる人材が手薄になっている。

 彼ら2人がいれば、伊東純也と中村敬斗を揃ってベンチに置き、前回の三笘、堂安律や浅野拓磨のような起用を選択することも可能だった。

 しかし、今大会はその枠を若手の塩貝健人、後藤啓介らに託さなければならない。

 その分、未知数な部分も多いが、彼らがブレイクしてくれれば、日本躍進の可能性が広がってくる。総力戦で戦うことが重要なのだ。

 いずれにしても、初戦は極めて重要であり、勝ち点「3」、もしくは「1」でスタートできれば理想的だろう。

 ただし、仮に勝利できなかったとしても、そこで諦めないことが肝心だ。2026年W杯の日本代表には過去のチームとは異なるメンタリティや底力を示してほしい。

 まずはオランダ代表戦の入り方、試合運びを冷静に注視していきたいところだ。

(取材・文:元川悦子)

【著者プロフィール:元川悦子】
1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2022年カタール大会まで8回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。

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