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韓国代表はなぜ逆転勝利できたのか。チェコ代表上回っていた「準備」の正体【北中米W杯分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images
韓国代表
チェコ代表に勝利した韓国代表【写真:Getty Images】



 FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)グループA第1節・韓国代表vsチェコ代表が現地時間11日に行われ、前者が2-1で勝利を収めた。今大会の韓国代表は決して下馬評が高かった訳ではない。後半に先制を許す苦しい展開で、なぜ彼らは逆転勝利を収めることができたのだろうか。(文:安洋一郎)[2/2ページ]

チェコ代表の強力なセットプレーに対する「準備」

チェコ戦で安定していた韓国代表DFキム・ミンジェ

チェコ戦で安定していた韓国代表DFキム・ミンジェ【写真:Getty Images】


 韓国代表の「準備」として、もう一つ際立っていたのがチェコ代表の得意とするセットプレーへの対策だ。

 チェコ代表のラストプレーでのセットプレーを象徴するように、韓国代表はCBキム・ミンジェを中心に最終ラインをかなり高く設定していた。

 出場したフィールドプレーヤーの平均身長は、韓国代表が180.9cmだったのに対し、チェコ代表は186cm。両チームの間には高さにおいて大きな差があった。

 そのため韓国代表は、CKを除く被セットプレー時に強気のハイラインを採用し、なるべくゴールから遠ざける守備体形を構築していた。その際、ラインを揃える意識も非常に高く、77分にトマーシュ・ソウチェクにネットを揺らされた場面でも、オフサイドによって失点を免れている。

 ラインを高く保つことは、テクノロジーによって正確にオフサイド判定が行われる現代サッカーにおいて、守備側に有利な選択肢となっている。そのため韓国代表は強気のハイラインで勝負することができた。

 一方で、オフサイドが存在せず、よりカオスな状況を生みやすいロングスローの守備には苦しみ、実際に先制点も許した。それでも82分にはGKキム・スンギュのビッグセーブもあり、追加点を防いでいる。

 チェコ代表のセットプレーを完璧に封じたとは言い難い。しかし、持てる戦力の中で可能な限りの対策を施し、失点を最少に抑えた点は高く評価できるだろう。

 エースのソン・フンミンが2026年に入ってから得点力不足に陥っていることは気がかりだが、ホン・ミョンボ監督は69分に同選手を下げ、好調のオ・ヒョンギュを投入するなど、スターに依存しないマネジメントを見せている。

 指揮官は「選手たちが楽しく活気を持ってプレーできる雰囲気がある」と現在のチーム状態を評価している。そのなかで初戦を勝利で飾れたことは、今大会での躍進につながる可能性を十分に感じさせた。

(文:安洋一郎)

【了】

【著者プロフィール:安洋一郎】
1998年生まれ、東京都出身。高校2年生の頃から『MILKサッカーアカデミー』の佐藤祐一が運営する『株式会社Lifepicture』で、サッカーのデータ分析や記事制作に従事。大学卒業と同時に独立してフリーランスのライターとして活動する。現在は『フットボールチャンネル』をはじめ複数のwebメディアや欧州名鑑などに寄稿。12歳からアストン・ヴィラを応援し、プレミアリーグを中心に海外サッカー全般を追っている。Xアカウント:@yoichiro_yasu

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