FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)グループリーグF第1節、日本代表対オランダ代表は2-2のドローに終わった。この試合では久保建英が負傷交代を余儀なくされており、次のチュニジア代表戦出場が微妙な状況となっている。そんな中、久保を結果としてケガさせてしまったDFデンゼル・ダンフリースに誹謗中傷の声が相次いでいるようだ。
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ダンフリースはそんなに悪質だったのか?
問題のシーンは71分に起きた。
伊藤洋輝からパスを受けた久保は寄せてきたダンフリースを股抜きでかわそうとしたが、これを失敗。この時、相手の膝と自身の膝がぶつかり合う形になり、ダメージを負った久保はその場に倒れこんでしまった。その後、ピッチに戻ることはできず、途中交代を余儀なくされている。
試合後の久保は車いすで移動していたという。思ったよりダメージは大きそうで、次戦のチュニジア戦出場は微妙だと言わざるを得ないだろう。
結果としてさらに主力の離脱者を出してしまった日本代表。これに怒りを覚えた一部のサポーターが、ダンフリースのSNSに誹謗中傷の書き込みを行っているようだ。
しかし、ここまで叩かれるほどダンフリースのプレーは悪質だったのか。映像を何回も見直したが、そうは思えない。互いに全力プレーをした結果の事故だった。
そもそも、久保にボールが入った瞬間、トゥーン・コープマイネルスが内側からプレッシャーをかけていた。オランダにとっては挟み込むチャンスで、ダンフリースが正面からプレスをかけない選択肢などなかった。そこで躊躇するならDFは務まらない。
そして、全力でボールを取りにいった結果、ダンフリースの膝が久保の膝にぶつかってしまった。ただ、不用意に膝を突き出していたわけでもないし、あからさまにボールではないところへチャレンジしていたわけでもない。サッカーを経験したことがある人なら理解できると思うが、膝と膝のぶつかり合いは、球際の競り合いなら起きてしまうことだ。
ダンフリースが守備を苦手としているのは否めない。普段からインテルでの彼を見ていればそれは分かるだろう。このシーンでもっと上手いボールの奪い方がある、といった意見なら、確かに耳を傾ける必要がある。
ただ、それは悪質なプレーとは違う。これが悪質なら、大胆だがダンフリースの普段のアクションがすべて不用意なものということになる。そもそも危険な悪質プレーなら、あの場でVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)のチェックが入るはずだ。それが見逃されたということは、自然なボールへのチャレンジだったという解釈になる。
久保の負傷はとても残念だ。日本が優勝を目指すうえで欠かせないピースだ。
だからといって怒りの矛先がダンフリースに向くのは間違っている。しかも誹謗中傷とは、何を考えているのか。サッカーでは起こりえるということを理解してもらいたい。
(文:小澤祐作)
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