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日本代表への影響は? チュニジア代表、名将ルナール招聘の狙いとは【北中米W杯注目国分析】

シリーズ:北中米W杯注目国分析 text by 河治良幸 フリーライター photo by Getty Images
チュニジア代表 エルヴェ・ルナール監督
チュニジア代表監督に就任したエルヴェ・ルナール【写真:Getty Images】



 FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)グループリーグ第2節で日本と対戦するチュニジア代表に激震が走った。初戦のスウェーデン代表戦で1-5の大敗を喫した直後、サブリ・ラムシ監督の解任を発表。後任にはアフリカサッカー界を代表する名将、エルヴェ・ルナール監督を招聘した。異例の決断は、日本にどのような影響をもたらすのか。(文:河治良幸)[2/2ページ]

ルナール監督就任がもたらす影響

エルヴェ・ルナール監督
チュニジア代表のエルヴェ・ルナール監督【写真:Getty Images】


 では、日本戦にどのような影響があるのだろうか。戦術面の大幅な変化は考えにくい。就任から試合まで5日しかなく、システムやプレーモデルを根本から変える時間はない。

 しかし守備の整理は十分に可能だ。ルナール監督のチームはこれまで一貫して組織的な守備をベースに戦ってきた。

 サウジアラビア代表やモロッコ代表でも、まず守備の規律を徹底し、その上でコンビネーションを織り交ぜた速攻やセットプレーから勝機を見いだしてきた。

 スウェーデン代表戦で5失点したチュニジア代表も、日本戦ではよりコンパクトな守備を敷き、まず失点しないことを優先する可能性が高い。

 さらに厄介なのは心理面だ。監督交代は選手たちに強烈な刺激を与える。立場を失いかけていた選手には新たなチャンスが生まれ、チーム全体にも危機感が共有される。

 チュニジア代表は敗れればグループリーグ敗退が決定的になる。事実上の決勝戦となる日本戦では、スウェーデン代表戦以上の強度と集中力を見せてくるだろう。

日本にとって必要なのは…

日本代表
オランダ代表戦に臨んだサッカー日本代表のスターティングイレブン【写真:Getty Images】


 それでも日本にとって悲観する必要はない。

 森保ジャパンはオランダ代表との初戦で二度追いつき、チームとしての成熟度と精神的な強さを示した。

 チュニジア代表が新監督効果によって勢いを取り戻したとしても、短期間で連係面まで改善することは容易ではない。

 むしろ日本にとって重要なのは、監督交代という話題に惑わされることなく、自分たちのペースで試合を進めることだろう。

 モンテレイで迎える第2戦は、日本にとって決勝トーナメント進出へ向けた大きな分岐点となる。そしてその相手は、アフリカネイションズカップ後の再建に失敗し、わずか半年で二度目の監督交代に踏み切ったチュニジア代表だ。

 ただ、そのベンチにはアフリカ王者を二度経験し、アルゼンチン代表を倒した名将が座る。

スウェーデン代表戦で崩壊したチームを率いるルナール監督が、わずか5日でどこまで立て直せるのか。その答えは、日本との90分で明らかになる。

(文:河治良幸)

【著者プロフィール:河治良幸 フリーライター】
東京都出身。サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』で日本代表を担当し、プレー分析を軸にグローバルな視点でサッカーの潮流を見続ける。セガ『WCFF』の選手プロフィールを担当。著書に『勝負のスイッチ』『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』『サッカー番狂わせ完全読本ジャイアントキリングはキセキじゃない』がある。X:@y_kawaji

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