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【長谷川健太の目】長友佑都投入は何を意味したのか。「ああいう選手がピッチにいるのは」

シリーズ:コラム text by 内藤秀明 photo by Shinya Tanaka,Getty Images
長友佑都
サッカー日本代表 長友佑都【写真:田中伸弥】



日本代表はスウェーデン代表と1-1で引き分け、グループ2位で決勝トーナメント進出を決めた。森保一監督の選手起用にはどんな狙いがあったのか。堂安律の交代時の反応、長友佑都投入の意味も含め、長谷川健太氏に聞いた。(取材・文:内藤秀明)【取材日:6月26日】[1/1ページ]

森保監督の狙いは「勝ち点1以上」だった

26年6月26日 北中米W杯 GS3戦目 vs スウェーデン戦 日本代表の森保一監督
サッカー日本代表 森保一監督【写真:Getty Images】


ーースウェーデン戦の森保一監督の選手起用にはどういう意図があったと感じましたか。

「スウェーデン戦は、最低でも引き分けを確保しつつ、なおかつ勝ち点3を狙うという意図のスタメンだったのではないかと思います」

ーーその狙いは、うまくいっていたという印象ですか。

「思惑はうまくいったのではないでしょうか。菅原(由勢)を右のWBに使い、堂安(律)と前田(大然)をシャドーで使った。そこには、伊東(純也)をもう一度、切り札として使いたいという狙いがあったのかと。

 森保監督は、そういうゲーム展開になると予想していたと思います。

右サイドにはしっかり守れる選手を置いて、堂安を1列上げた。休ませる選手はしっかり休ませて、瀬古(歩夢)を使ったことには経験を積ませたいという意図もあったのではないでしょうか。

 チームとして、ターンオーバーというか、ローテーションする選手はローテーションしながら進めている。選手起用という部分では、うまく管理できていると思います」

ーー先制点は、どのように見ていましたか。

「先制点は、本当に上田(綺世)と堂安のところでうまく時間を作って、堂安から前田大然にパスを出しました。あれは、おそらく練習でもやっている形だと思います。

 センターフォワードとシャドー2枚の関係性ですね。あのあたりは、日本代表がずっとやり続けてきた成果が出ましたね」

堂安の悔しさをどう見るべきか

日本代表の堂安律対アンソニー・エランガ
サッカー日本代表 堂安律【写真:Getty Images】


ーー堂安が途中交代を告げられた際、非常に悔しそうなジェスチャーをした印象がありました。どのように見えましたか。

「あの悔しさが、交代させられた悔しさなのか、それとも失点の場面で、(アントニー・)エランガに対応したのが堂安だったので、相手にやられた悔しさなのかは分からないですね」

ーー確かにエランガに対して寄せには行っていましたが、少し足りず、惜しくもという場面でした。

「そうですね。ちょっと足りなかったという感じです。ただ、あれはシュートを打った選手がすごかったと思います。

 でも、そういう部分で悔しがっていた可能性はあります。その後の表情を見ても、本当にチームの勝利のため、決勝トーナメントに進むために戦っている表情に見えました。決して、交代そのものへの不満という感じではなかったと思います」

ーー他責ではなく、自分に矢印を向けて「もっとやるぞ」という感情だったように見えたということですね。

「そうですね。自分がもっとうまく対応できていれば、あの失点はなかったのに、という思いの方が強かったのではないかと思います」

長友佑都投入が示したメッセージ

長友佑都
サッカー日本代表 長友佑都【写真:Getty Images】


ーー75分から長友佑都が出てきました。あの交代はどのように見ましたか。

「長友と渡辺(剛)を投入したというのは、最低でも勝ち点1を確保しつつ、勝ち点3を取りに行くぞというメッセージだったと思います。

 守備的に行けというわけではなく、あの時間帯は流れが非常に悪かった。監督の声は大歓声の中ではなかなか通らないので、実際に長友をピッチに送り込んで、落ち着かせたのだと思います。

 しっかり勝ち点1は確保しながらも、勝ち点3を狙いに行くという選手交代に見えました。選手もそのメッセージは十分に受け取っていたと思います」

ーーFC東京時代に長友を指導されています。彼のような選手がいることは、監督にとってどんな意味がありますか。

「助かりますね。やはり声を出せますから。難しい時間帯で、長友がしっかり声を出して、選手を叱咤激励する。ああいう選手がピッチ内にいるのは、監督としては大きいと思います。

 非常にポジティブですし、代表選手、特に若手にとっては良い見本になるし、チームの雰囲気も本当に良くなると思います」

(取材・文:内藤秀明)

【著者プロフィール:内藤秀明】
1990年生まれ。プレミアリーグを中心にサッカーライターとして活動中。2023年には4試合解説者も務めた。またプレミアリーグのファンコミュニティ「プレミアパブ」の代表としてトークイベントやフットサルイベントなども主催している。趣味はお笑いライブを見に行くこと。

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【了】

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