
2006年ドイツ大会でブラジル代表に敗れたサッカー日本代表【写真:Getty Images】
FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)ラウンド32で、日本代表は優勝候補のブラジル代表と対戦する。昨年10月に歴史的な初勝利を挙げたとはいえ、日本はこれまで幾度となく壁に跳ね返されてきた。しかし今、かつてとは異なる立ち位置で“王国”との再戦を迎えようとしている。森保ジャパンは、積み重ねてきた進化を証明できるのだろうか。(取材・文:元川悦子)[2/2ページ]
「僕らの向上幅の方が…」

サッカー日本代表【写真:Getty Images】
「ここ10年、20年で考えると、日本の方がレベルアップしてるんじゃないかなと思います。ブラジルがレベルアップしてるとかしてないとかじゃなくて、僕らの向上幅の方が大きいと思う。
今の僕たちだったらブラジル相手でも全然倒せるなという自信はありますね」と長友はさらに強調。それが8か月前の親善試合での初勝利という結果になって表れたのは確かだ。
もちろん「テストマッチとW杯本番の試合は別物」と鎌田大地や上田ら主力が口を揃えているし、本気のブラジルの強度と迫力は凄まじいものがあるだろう。
日本がボールを保持できる時間は圧倒的に短くなるかもしれないが、「相手は4(バック)でやってくるし、(アンカーの)カゼミーロ選手が下がったりするかどうかも分からないですけど、ポケットのランニングだったり、自分たちがやりたいことはグループステージよりはできると思う」とも鎌田は前向きにコメント。打開の糸口は見出せそうだ。
日常の延長線上で挑む一戦

サッカー日本代表【写真:Getty Images】
しかも「W杯で本気のブラジルと真っ向勝負できるのは楽しみ」と多くのメンバーが自信を持っており、それも20年前のドイツW杯の頃とは全く異なる点だ。同じ目線で真っ向勝負に挑んでいける強気のマインドは今の日本の大きな強み。それは鎌田や上田のように欧州で活躍する選手が増えたことが大きいだろう。
鎌田などは日常的にプレミアリーグでカゼミーロやマテウス・クーニャ、ガブリエウ・マガリャンイスと対峙していて、「日常の延長線上」で王国と向き合える。そういうマインドを持って戦わなければ、歴史を変えることはできない。
下馬評ではもちろんブラジルの方が優位ではあるが、「ダークホースで優勝を狙う」という森保一監督の言葉を証明するうえで、この大一番は絶対に乗り越えなければいけない。
日本サッカーの進化と価値を証明すべく、彼らには持てる力の全てを出し切り、苦手なブラジルに連勝してほしいものである。
(取材・文:元川悦子)
【著者プロフィール:元川悦子】
1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2022年カタール大会まで8回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。
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