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「それが今の日本代表の答えなんじゃ…」ブラジル代表相手に再認識した現在地。4年後へ向けて取り組むべき課題とは【北中米W杯コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 フリーライター photo by Shinya Tanaka,Getty Images
北中米W杯 決勝トーナメント1回戦 ブラジル×日本 試合後挨拶する日本代表
ブラジル代表に敗れたサッカー日本代表【写真:田中伸弥】



 世界との差は、どこにあったのか。ブラジル代表との一戦は、日本代表にとって単なる敗戦ではなく、自分たちの現在地を突きつけられる90分間だった。堂安律、田中碧、そして若い世代の選手たちが語った言葉の中には、4年後の2030年大会へ向けて取り組むべきテーマが詰まっている。(取材・文:元川悦子)[1/2ページ]

「食事中にもみんなと話を…」

サッカー日本代表 堂安律
サッカー日本代表 堂安律【写真:Getty Images】


 佐野海舟の目の覚めるような先制点で1点をリードしながら、後半に猛攻を受け、王国・ブラジル代表に1−2で逆転負けを喫した日本代表。史上最強メンバー、森保一監督体制8年という成熟度、ドイツ・ブラジル・イングランドというW杯優勝経験国を撃破した実績を持ってしても、FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)はベスト32止まりに終わってしまった。

「くじ運が悪かった」「南野拓実、三笘薫、久保建英を使えなかった」など、不運な側面があったのは事実だが、ブラジル戦を見ると、やはりW杯上位常連国との実力差があることは認めざるを得ないだろう。

 悔しい敗戦から一夜明けた30日午後、日本代表選手たちは決戦の地・ヒューストンで今大会最後の取材対応にのぞんだ。

 真っ先に登場したのは、ブラジル戦でキャプテンマークを巻いた背番号「10」堂安律。

「どうやったらあのブラジル代表に勝てるのか…。今の自分たちが持っている技術とフィジカル、メンバー、コーチングスタッフと自分がどう変化し、何をやっていれば勝てたのか…。他に選択肢があったのか…。そういうことを昨晩から考えたし、食事中にもみんなと話をしました」と彼は切り出した。

「誰がブラジル代表に入れるのか」

日本代表 堂安律
サッカー日本代表 堂安律【写真:Getty Images】


「その話の中で『この日本代表の中で誰がブラジル代表に入れるのか』と誰かが言い出した時に、みんなが『うーん』というリアクションになった。結局、それが今の日本代表の答えなんじゃないかなと全選手が感じていることじゃないかと思います」

 堂安が言わんとしているのは、個の力ではブラジル代表を上回れていないということ。1人で全てを変えられるような突出した選手が今の日本代表にはいない。

 そういう怪物的な人間が何人も出てこないと、決勝トーナメントを勝ち上がるのは難しい。その厳しい現実を今回、彼らは再認識させられたのだ。

 後半アディショナルタイムのあと30秒というところでボールロストし、最終的にガブリエウ・マルティネッリに決勝点を奪われることになり、号泣した田中碧も試合後、初めて取材に対応。「シンプルに自分の力が足りなかった」と視線を落とした。

「W杯で感じた悔しさは…」

日本代表MF田中碧
サッカー日本代表 田中碧【写真:Getty Images】


「自分が本気で優勝するチームに値するプレーヤーじゃなかっただけなんで。いろんな国の選手を見ても、一回り、二回り違うなと思うし。日本人には日本人のよさがありますけど、改めて個人の能力をもっともっと上げていかないといけない。

 この4年間も全力で毎日、そのことばっかり考えて歩んできたつもりですけど、まだ足りなかったのかなと。もっと歩むスピードを上げないといけないのかなと思います。

 やっぱりW杯で感じた悔しさはW杯でしか晴らせない。W杯というのは特別な舞台なので、世界トップに肩を並べられる選手に成長したいなと思います」と田中碧はワンプレーの怖さと重さを痛感したうえで、さらなる前進を誓っていた。

 彼ら東京五輪世代を中心とした今大会の主力がさらなるステップアップを果たし、より高いレベルの環境で結果を出し続けることが、4年後の2030年大会に向けて重要な要素の一つなのは間違いない。

 とはいえ、堂安や田中碧は4年後は31〜32歳。鎌田大地が33歳、伊東純也に至っては37歳になってしまう。もちろん今は選手寿命も延びていて、今大会でも40代になったクリスティアーノ・ロナウドやルカ・モドリッチらが活躍しているから、伊東らが代表に居続けてもおかしくはない。

 ただ、若い世代が彼らを越えていくくらいの勢いと迫力を見せてくれなければ、大きな飛躍は難しい。

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