
北中米W杯で起きた事件簿5選【写真:Getty Images】
日本時間6月12日に開幕した2026 FIFAワールドカップは、スペイン代表の優勝で幕を下ろした。激闘が繰り広げられた1カ月を振り返ってみると、これほど様々な出来事が発生したW杯は過去になかったのではないだろうか。今回は、北中米W杯に関連した“事件”を5つ紹介する。[2/5ページ]
クロアチア代表のゴール取り消し

クロアチア代表【写真:Getty Images】
対象者:イゴール・マタノヴィッチ(クロアチア代表)
【劇的な同点弾と思いきや…】
判定に関する議論は過去の大会でも数多く発生したが、クロアチア代表の“幻の同点弾”はそれらの論争とは少し趣が異なる。
「テクノロジーの進歩」と「サッカー本来の喜び」という答えの出ない論争を巻き起こした点で、本件は2026 FIFAワールドカップを代表する事件と言えるだろう。
日本時間7月3日に行われたラウンド32、ポルトガル代表vsクロアチア代表戦は、実力国同士の対戦とあって非常にハイレベルな試合となった。
1-1で迎えた後半アディショナルタイムの94分、ゴンサロ・ラモスのゴールでポルトガル代表が勝ち越しに成功。試合がそのまま終了するかと思われた中、103分にクロアチア代表がゴールネットを揺らす。
だが、ゴール直前にイゴール・マタノヴィッチがボールに触れた可能性があり、その場合はマルコ・パシャリッチがオフサイドに。VARチェックの結果、マタノヴィッチが触れていたことが確認されたためにゴールは取り消しとなり、クロアチア代表は1-2で敗れた。
【テクノロジーの進化がサッカーの魅力を薄めた】
今大会の公式球にはコネクテッドボール技術が搭載されており、ボールへの軽微な接触であってもセンサーが感知。マタノヴィッチの接触は肉眼では確認できないほど微妙なものであり、これまでであればゴールが認められていたはずだ。
最新技術はミスジャッジを是正する効果がある一方、サッカーから“ゆとり”を奪い、規則と事実で雁字搦めにしてしまうリスクもある。
“マタノヴィッチの1ミリ以下”は、サッカー界に深い問いを投げかけている。果たして、テクノロジーの発達は本当にサッカーの魅力度アップに寄与しているのだろうか。