
いまだ無所属状態のスター選手たち【写真:Getty Images】
ヨーロッパでは2026/27シーズンが開幕し、欧州各地で長く険しい1年が始まっている。それと同時に移籍市場も終盤を迎え、多くの選手が新たな環境に身を置き再出発を図っている。現在無所属の選手は移籍市場のデッドラインが存在しないが、いち早く移籍先を決め、チームに合流したいはずだ。今回は、シーズン開幕後も所属先が決まっていない、往年の名選手たちをピックアップし紹介する。[2/5ページ]
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フェリペ・コウチーニョ(ブラジル代表)

ヴァスコ・ダ・ガマを退団したフェリペ・コウチーニョ【写真:Getty Images】
生年月日:1992年6月12日
前所属クラブ:ヴァスコ・ダ・ガマ(ブラジル)
2026リーグ戦成績:3試合0ゴール1アシスト
【バルセロナ加入半年で…】
フェリペ・コウチーニョのキャリアは、バルセロナへの大型移籍を機に一変してしまった。
ヴァスコ・ダ・ガマのユースチーム在籍時から、未来のブラジル代表として大きな期待を受けたコウチーニョには世界のビッグクラブが食指を動かし、最終的にインテル・ミラノが獲得にこぎつけた。
18歳からプレーしたインテルでは結果を残すことができなかったが、2013年に加入したリバプールで、その才能が花開いた。トップ下や左ウイングの位置で2013/14シーズンの優勝争いを支え、ルイス・スアレスという攻撃の絶対的核が去った翌シーズンからは、ピッチ内の王様としてレッズの攻撃を支え続けてきた。
2年連続でクラブ年間最優秀選手に選ばれていることからも、コウチーニョがリバプールに与えてきた影響力が計り知れなかったことが分かる。
こうして、マージ―サイドで10番を背負い躍動していた同選手だが、このブラジル代表MFの獲得に興味を示したのがバルセロナである。選手側もこの移籍を懇願し、2017年夏での移籍は叶わなかったものの、半年後の冬の移籍市場で1億3500万ユーロ(約243億円)の超高額移籍金をバルサ側が支払い、このディールが成立した。
しかし、2017年夏に加入したウスマン・デンベレに次ぐクラブ史上2番目の大型移籍の代償に、コウチーニョは大きすぎる重圧を背負うこととなった。移籍後の半年間はリーグ戦18試合7ゴール6アシストとさすがの成績を残したが、翌シーズンは物足りない成績に終わる。
その結果、徐々にサポーターとの対立関係が表面化するようになり、メンタル面でも問題を抱えるように。加入後1年半で、コウチーニョは放出候補となった。
【2月から無所属…】
バイエルン・ミュンヘンに1年間レンタル移籍をしたのち、バルセロナへと復帰しても、クラブでの立ち位置は変わらず。すっかり大失敗移籍の烙印を押され、居場所がなくなった同選手は2022年冬にアストン・ヴィラへと加入している。
プレミア復帰後も全盛期の力を取り戻すことは出来ず、2023年にカタールのアル・ドゥハイル、2024年に古巣のヴァスコ・ダ・ガマとチームを渡り歩いた。
ヴァスコ・ダ・ガマで再起を図ったものの、プレーに精彩を欠き、スター選手ゆえ大きな期待を集めたことも彼の苦悩を増加させた。最終的には、精神的負担や心身の健康の優先を理由に、今年2月、クラブとの契約を即刻解除している。
MLS方面から獲得の噂も上がっていたものの、現時点で本格的に獲得に乗り出すクラブは現れていない。
まだ34歳ではあるが、古巣退団の理由が精神的なものである以上、メンタル面が復調しない限りはプレーすることはままならないだろう。「引退」の2文字もおぼろげながらちらついてくる現状となっている。