
移籍が実現しなかった欧州日本人選手たち【写真:Getty Images】
欧州サッカーにおいて、日本人選手の地位は向上し続けている。欧州5大リーグだけで見ても30人以上の選手が在籍し、今夏も多くの選手が欧州クラブへ移籍を果たしている。しかし、その中には移籍の噂があがったものの、結局実現とはならなかった選手もいる。今回は、移籍が期待されたが、現在も残留し同じクラブで戦い続ける欧州日本人選手をピックアップして紹介する。[1/5ページ]
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MF:佐野海舟(さの・かいしゅう)

マインツ所属の佐野海舟【写真:Getty Images】
生年月日:2000年12月30日
所属クラブ:マインツ
25/26リーグ戦成績:34試合1ゴール3アシスト
【日本No.1プレーヤー】
現在、日本代表の中で最もワールドクラスに近い男は、今季もマインツの一員としてドイツの地で戦い続ける。
2024年夏に鹿島アントラーズからマインツへと加入した佐野海舟は、2024/25シーズン序盤からボランチのレギュラーに定着した。
中盤の底で幾度となくボールを回収し、奪取後には持ち前の展開力を発揮。攻守に渡りチームの要として活躍し、UEFAカンファレンスリーグ出場権獲得に大きく貢献している。
昨季も安定した守備で相手エースを封じる一方、攻撃面でも違いを発揮。ドリブルでの推進力や広い視野から繰り出されるパスは、バイエルン・ミュンヘンでさえ大きな脅威となった。
今夏行われたFIFAワールドカップ2026(W杯北中米大会)では4試合に出場。ラウンド3のブラジル代表戦では、GKの名手アリソンも届かないスーパーミドルで日本に勇気と希望を与え、世界に大きな衝撃をもたらした。
【イングランドの名門が興味も…】
海外挑戦後、絶え間なく存在感を示し続けたことで、佐野の市場価値は5000万ユーロ(約90億円)まで上昇。これは現在日本人でナンバーワンの数字であり、今夏のステップアップが大きく期待された。
マインツは、そんな日本代表MFの獲得に要する移籍金を、クラブレコードとなる6000万ユーロ(約108億円)に設定。ドイツ紙『ビルト』はリヴァプールやニューカッスル・ユナイテッドなど、ドイツ内外問わず多くのクラブが関心を寄せていると報じてきたが、いずれも本腰を入れた各交渉には進展しなかった。
クラブは佐野の代替選手獲得の観点から、獲得オファーのデッドラインを8月27日に設定。迎えた移籍市場最終日には、プレミアリーグのクリスタル・パレスが3000万ユーロ(約55億円)の移籍金でオファーを提示したと報じられた。しかし、移籍は実現せず、マインツで3シーズン目を戦うことが決まった。
今季はアジアカップもあるため、カップ戦が行われる期間の離脱を恐れたクラブも多いだろう。マインツとの契約は2028年であり、来夏は移籍するには絶好のタイミングとなる。1年後の同時期、日本人は佐野の争奪戦を固唾を呑んで見守ることとなるだろう。