期限付き移籍は、選手が経験を積み、さらなる成長を遂げるための重要な選択肢の一つだ。そして、移籍先で期待以上の活躍を見せれば、サポーターから「このまま残ってほしい」と願われる存在になることもある。2026/27シーズンのJリーグでも、レンタル先で早くも欠かせない戦力となっている選手は少なくない。今回は、思わず“借りパク”したくなるほど新天地で輝きを放つJリーガーを紹介する。[2/5ページ]
MF:舩橋佑(ふなばし・ゆう)
生年月日:2002年7月12日(24歳)
所属クラブ:水戸ホーリーホック
今季リーグ成績:5試合2アシスト
【鹿島一筋から初めての移籍】
鹿島アントラーズの舩橋佑は今季、水戸ホーリーホックへ期限付き移籍することを選んだ。24歳のミッドフィルダーは、新天地の中盤で早くも存在感を放っている。
茨城県生まれの舩橋は鹿島の下部組織出身で、2021年にトップチームへ正式昇格。プロ2年目の2022シーズンには公式戦19試合(計779分)に出場したが、翌2023シーズン以降はプレータイムが減少した。当時の鹿島の中盤にはディエゴ・ピトゥカや佐野海舟、さらに欧州から復帰した柴崎岳ら実力者が揃っており、分厚い選手層に阻まれた。
それでも2025シーズンには自己最多となる公式戦37試合に出場し、J1初ゴールも記録。飛躍の1年となったが、2026年の明治安田J1百年構想リーグでは一転して出番が訪れず、リーグ戦出場なしに終わった。
こうした状況を受け、舩橋は今年6月に水戸への期限付き移籍を決断した。同じ茨城県を本拠地とするクラブとはいえ、小学生の頃から鹿島一筋だった同選手にとっては、キャリアで初めて所属クラブを離れる大きな選択だったはずだ。
【昇格組の中盤でいきなり躍動】
しかし、その決断は早くも実を結び始めている。新天地ではリーグ開幕戦から先発に名を連ね、ボランチとして5試合に先発出場している。
中でも圧巻だったのが、第3節の京都サンガF.C.戦(3-1○)だ。17分に放ったミドルシュートが真瀬拓海に当たって先制点につながると、31分には左コーナーキックから木本恭生のゴールを演出。Jリーグ公式記録では舩橋に2アシストが付き、クラブ史上初となるJ1での勝利の立役者となった。
的確なポジショニングと精度の高いパスで中盤の底からチームを支え、鋭い縦パスやフィードによって攻撃に変化を加える…。J1初挑戦の水戸において、その存在は攻守のつなぎ役として早くも重要なピースだ。

