
中学世代まで町クラブで育ったU-20選手5選【写真:Getty Images】
Jリーグクラブの下部組織が育成の主流となりつつある現代においても、中学生年代までは地域の”町クラブ”で腕を磨き、10代でJ1の舞台に駆け上がった選手もいる。そこで今回は、異色の育成ルートを辿った才能たちの 「ホーム」に迫る。[3/5ページ]
嶋本悠大(しまもと・ゆうだい)

清水エスパルスの嶋本悠大【写真:Getty Images】
生年月日:2006年10月26日
所属クラブ:清水エスパルス
2026/27シーズンリーグ成績:6試合0得点
【高3で“日本一”に】
熊本県出身の嶋本悠大は、中学世代までブレイズ熊本でプレーし、熊本県立大津高校で10番を背負った。
大津高校では2024年度、高円宮杯JFA U-18プレミアリーグのファイナルで横浜FCユースを3-0で下し、同校初の日本一に貢献。この一戦に限らず、3年時の2024年の高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグWESTでは21試合12ゴール3アシストの大活躍を披露している。
同年に行われたU-18日本代表の海外遠征にも招集されており、ニック・シュミット(ザンクトパウリ)や徳田誉(鹿島アントラーズ)らと共にU-19スウェーデン代表との試合に臨んだ。
この活躍を経て、Jリーグ各クラブによる争奪戦の主役に。名和田我空や笹修大ら同世代の高校サッカー界のスターたちとしのぎを削ったタレントは、翌2025年からJ1に昇格する清水エスパルスを選んだ。
2025年、J1に昇格した清水でルーキーイヤーからリーグ18試合に出場。同年8月16日の横浜F・マリノス戦出場で通算出場時間がプロA契約の条件である450分に到達し、プロA契約を締結した。
【トップチームが解散してもなお…】
2026年のJ1百年構想リーグでは、4月5日のV・ファーレン長崎戦でヘディングによるプロ初ゴールを記録するなど12試合で3得点をマーク。2026/27シーズン開幕節ではインサイドハーフとしてフル出場し、走行距離・デュエル勝利数で両チーム最多を記録するなど存在感を示した(参照:Jリーグ公式サイト)。
ブレイズ熊本の前身は1982年創部の東亜建設工業サッカー部で、1996年に現在の名称に改称された。1990年代には九州サッカーリーグを2度制する強豪だったが、2000年代に母体である東亜建設の経営が悪化し、2002年にトップチームは解散。以後はNPO法人が運営する育成組織のみが活動を続けている。
それでもこのクラブは着実にJリーガーを輩出してきた。現役選手としては、野田裕喜(現:松本山雅FC)や青木俊輔(現:藤枝MYFC)らがOBに名を連ねる。
トップチームが消滅して20年以上が経ってなお、育成組織だけで才能を送り出し続ける町クラブの存在は、日本サッカーの裾野の厚みを物語っている。