
中学世代まで町クラブで育ったU-20選手5選【写真:Getty Images】
Jリーグクラブの下部組織が育成の主流となりつつある現代においても、中学生年代までは地域の”町クラブ”で腕を磨き、10代でJ1の舞台に駆け上がった選手もいる。そこで今回は、異色の育成ルートを辿った才能たちの 「ホーム」に迫る。[5/5ページ]
長璃喜(おさ・りゅうき)

川崎フロンターレに所属する長璃喜【写真:Getty Images】
生年月日:2007年10月13日
所属クラブ:川崎フロンターレ
2026/27シーズンリーグ成績:1試合0得点
【負傷を乗り越えてつかんだJ1デビュー】
埼玉県春日部市出身の長璃喜は、杉戸ゼウシスFCを経て、中学時代はFC LAVIDAでプレー。その後、昌平高校に進学した。168cmと小柄ながら、ドリブルを最大の武器とする選手だ。
3年時の第104回全国高校サッカー選手権の埼玉県予選決勝では、大会前に左足首を負傷していたにもかかわらず出場。0-0のまま突入した後半アディショナルタイムに決勝ゴールを決め、チームを2年ぶり7回目の全国の舞台に導いた。
選手権では1回戦で山口豪太(湘南ベルマーレ)らと共にゴールショーを展開。高知高校を相手に4-0で下し、自身も2ゴールをあげる活躍を見せた。
各世代別日本代表に選出されており、2023年4月には森壮一朗や荒木琉偉らと共にフランスで行われたモンテギュー国際大会で準優勝を果たした。決勝の相手はU-16イングランド代表だったが、このときのメンバーにはトレイ・ナイオニ(リヴァプール)やシェイ・レイシー(マンチェスター・ユナイテッド)らが名を連ねていた。
2025年12月15日、川崎フロンターレへの加入内定が発表される。加入後は恥骨結合炎の影響で開幕から別メニューでの調整が続いたが、2026年4月12日、明治安田J1百年構想リーグの鹿島アントラーズ戦でプロデビューを果たす。
得点関与はまだ果たせていないが、2026/27シーズンのJ1リーグ第3節・サンフレッチェ広島戦で今季初出場を記録している。31分間のプレータイムだったが、対人やチャンスメイクで違いを作った。
【クラブの同期からプロが3人】
長の出身チームであるFC LAVIDAは、2012年に昌平高校の下部組織的な位置づけで立ち上がったクラブで、「個の技術と発想力の育成」を掲げる。クラブ公式サイトによれば、2019年以降だけで世代別代表を22人輩出してきたという。
特筆すべきは、長と同じ「9期生」の世代から、湘南入りした山口、FC今治入りした久保恵音を含め、計3人が2026年にプロ入りを果たしたことだ。
学年を広げれば、清水エスパルスの佐々木智太郎、鹿島の津久井佳祐、FC東京の荒井悠汰、柏レイソルの小見洋太ら、現役Jリーガーを多数輩出している。
ひとつのクラブから、しかも同学年だけで複数人がプロの舞台に立つという事実は、育成年代における集積地としてのFC LAVIDAの強さを物語っている。
【著者プロフィール:編集部】
国内外のサッカーを専門に取材・執筆・企画する編集チーム。戦術分析、ニュース報道、コラム制作からデータリサーチまで、各分野のスペシャリストが在籍しており、欧州主要リーグ、サッカー日本代表、Jリーグはもちろん、女子サッカーや育成年代まで幅広いテーマをカバーする。現地取材で得たリアルや、データを活用したユニークなコンテンツなど、読者に“今、本当に知るべきサッカー情報”を届けることを使命とし、読者に寄り添い、サッカーをより深く、より立体的に楽しめるコンテンツづくりを目指している。
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【了】
