サッカーU-21日本代表は30日、第20回アジア競技大会の準決勝でウズベキスタンと対戦し、120分間を1-1で終え、PK戦の末に勝利した。この一戦について、長年にわたり日本代表やJリーグを取材し続けてきた名物記者の元川悦子氏に随時話を聞いた。(語り手:元川悦子)[2/6ページ]
「良いCBが東京五輪世代に集中しているのは…」
――8分、日本がいきなり失点しました。
「立ち上がりからバタバタしてましたね。守備陣が人に行けてないし、フリーにしてしまっています」
――カウンターへの対応がハッキリしていない印象です。
「相手の予想が3枚だったのかなと。それでマークが確認しきれてない可能性もありますね」
――なるほど。確認している間に追加点、という形は避けたいですね。
「そうなると、かなり決勝行きが厳しくなりますね」
――ウズベキスタンは本当に力をつけていますね。
「そうですね。育成にかなり力を入れていると聞いていますよ」
――A代表との対戦はしばらくないですが、見てみたいですね。
「W杯予選で同組になっていないですからね。2010年、2014年の時は同組でした。前者は最終予選突破を決めた相手がウズベクでした。内田(篤人)が体調不良で欠場し、岡崎(慎司)が決勝点。(中村)憲剛のアシストでしたね。そして我々も体調不良で大変でした」
――1点を奪われた日本はまだ落ち着けません。
「やっぱり中島(洋太朗)とか大関(友翔)がいないと中盤は厳しいかな…」
――リズムを作れる選手がいないということですか?
「このメンバーだとそう感じますね。石渡ネルソンには期待できますが」
――保田堅心が持ち運びましたが、チャンスにはなりませんでした。
「保田はいい動きでした。ボールを収めて持ち上がる。そういうのを余裕持ってやってほしいですけど。A代表だったら鎌田(大地)や田中(碧)がそれをやってくれます」
――この中だと石渡がそういうのは得意な印象です。
「欧州に行ってタフな中でやってるでしょうし、落ち着かせてほしいですね」
――DF陣の対応が少し甘い気がします。
「この前の市原(吏音)・岡部(タリクカナイ颯斗)に比べて、今日のCBは落ち着かない感じです。ウズベクは個の力がありますね」
――永野修斗と土屋櫂大ともにJ1の経験が浅いというのはこのレベルだと影響するのでしょうか。
「それはあると思いますけど、市原はオランダ2部だし、岡部は大学生ですからね。実戦の数は市原と岡部の方があるのかなと。ただ、良いCBが東京五輪世代に集中しているのは、この先の不安要素です。ケガでW杯予選途中に離れた町田(浩樹)もそうですし」
――今回のA代表もCBの数が不足していますね。
「東京五輪世代にタレントが揃っていて、その人たちがケガで離脱したら、あとが続かない印象が強いです。パリ五輪世代の木村(誠二)とかも引っかからないし、高井(幸大)はシント=トロイデンでこれから。ロス五輪世代の市原はAZで出られずで、不安が多い。鈴木淳之介も良くなっていくでしょうけど、高さはないですね」

