無失点でも、喜ぶことはできなかった。ジェフユナイテッド千葉は横浜F・マリノスとの一戦を0-0で終え、勝ち点1を積み上げた。しかし、長期離脱から今季リーグ戦初先発を果たしたキャプテン・鈴木大輔の胸にあったのは、勝利を逃した悔しさだった。最終ラインを統率し、絶え間なく声をかけ続ける姿勢は、仲間に安心感を与え、指揮官からも高く評価された。「すごく発信をしてくれる」。チームメートがそう語るベテランDFは、苦境に立つジェフ千葉に何をもたらすのか。(取材・文:石田達也)[2/2ページ]
「次の試合もそういった気持ちを…」
とはいえ、直近のリーグ5試合では1勝3分1敗。最下位脱出には成功しているが、降格圏を抜け出すには、勝ち点3を積み上げていくしか手立てはない。
「勝てなかったことが強くあって、そういう雰囲気は着実にチームとしては出ている。勝たなければいけないと言うか、これに満足して試合が終わった後に『あれが良かった、これが良かった』という雰囲気ではダメだと思っています。
今日に関しては勝ちに持っていけなかった悔しさが、すごく出ていた。次の試合もそういった気持ちを最初から表現できるかになってくると思います」
黄色のユニフォームに袖を通すことの幸せとその責任の重さを誰よりも感じている。結果が出ない中でも、サポーターに後押しをしてもらえていること、それを当たり前ではないと感じているからこそ、千葉の勝利を待っている人のために『熱量マックス』で臨んで行く。
それが鈴木大輔という男だ。
(取材・文:石田達也)
【著者プロフィール:石田達也 フリーライター】
千葉県出身。浦和や千葉を中心にJリーグやアマチュアスポーツまで幅広く取材。サッカー専門誌、地域情報誌などにも多数寄稿。「職業サッカークラブ社長」(ベースボール・マガジン社)などの書籍編集を担当。「浦和ACL戦紀」(ELGOLAZO BOOKS)共著がある。
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