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Jリーグ 2026.10.26 18:04

「もっとできる」清水エスパルス・木下康介を苦しめた2つの壁。右足首手術後に残った“感覚のズレ”【コラム】

シリーズ:コラム text by 榊原拓海 photo by Getty Images

清水エスパルス 木下康介 

清水エスパルスの木下康介【写真:Getty Images】



 「もっとできる」。木下康介は、自らの現状に満足していない。今夏、サンフレッチェ広島から完全移籍で加入したストライカーは、清水エスパルスで思うように存在感を発揮できずにいた。その背景には、チームの戦い方との噛み合わせに加え、昨季から続く身体の問題もあった。それでも、復調の手応えは確かにある。理想の自分を取り戻し、ゴールを量産するため、模索を続けてきた。(取材・文:榊原拓海)[2/2ページ] 

【2026/27明治安田J1リーグ第12節】
2026年10月24日 サンフレッチェ広島 4-0 清水エスパルス
(エディオンピースウイング広島)

古巣・広島戦で見えた変化。ストライカーとして目指す先

清水エスパルス 木下康介 26年10月24日 古巣・サンフレッチェ広島戦にて

負傷交代はしたものの、古巣・広島戦で「やっと戻ってきたかな」と自身の状態に手応えを示した木下康介【写真:Getty Images】


 チームとしては4-0の大敗に終わった。それでも、木下個人に目を向ければ、かつての本拠地『エディオンピースウイング広島』で確かな一歩を踏み出した試合だった。「ターンのスピードだったり、ボールの置き所だったり、自分の中でイメージ通りに動けていないところがある」と、自らのコンディションに苦しんだ姿から、徐々に前に進むことができている。

「この出来をベースに、ちゃんとロングボールを収めて、こっちのベースに持っていく回数は増やしたいですよね」と語る木下は、「あとは、いかにしてゴールまで持って行くか」と、ストライカーらしい高みも見据える。

「勢いそのままに点が取れるケースもありますが、強いチーム相手だとそう簡単にもいきません。良い流れのときに、チームとしてしっかりとゲームをコントロールして、試合を通してチャンスの数を増やしていくことが、今後の僕の得点にも繋がってくると思っています」

 先の通り、広島戦の木下は負傷交代していたため、ポジティブな点ばかりだったわけではない。「そんなひどくはないみたいです」と明かしたが、しばらく離脱する可能性も否定できない。

 だが、木下が“真の姿”を見せる下ごしらえは着々と進んでいる。「個人的には、もっともっと上がってくると思う」と語るストライカーは、身体の感覚を取り戻しながら、チームの戦い方にどう適応し、自らの持ち味をどこまで発揮できるのか。木下康介が思い描く「もっとできる」姿は、まだ先にある。

(取材・文:榊原拓海)

【著者プロフィール:榊原拓海】
さかきばら・たくみ/1996年、神奈川県茅ヶ崎市生まれ。上智大学外国語学部イスパニア語学科卒。学生時代よりWEBメディアの編集業務にアルバイトとして携わり、2024年よりフリーランスとして活動。現在はサッカー専門新聞『エルゴラッソ』にて清水エスパルスを担当。同メディアを中心に、さまざまな媒体に寄稿している。

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