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日本代表 10年前

U-23代表の“救世主”、V・ウェルメスケルケン際。蘭で揉まれた若武者が抱く果てなき野望【独占取材】

text by 舩木渉 photo by Wataru Funaki

元々はFW。プロ1年目でレギュラーを奪取

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スタジアムには全体練習後も黙々と居残り練習に励む際の姿が【写真:舩木渉】

――オランダに来て3年目、プロとしては1年目ですが今季ここまでどんな7ヶ月間でしたか?

「シーズン開幕前は先発組に割って入れるかどうかだったのですが、いろいろな巡り合わせで結果的にチャンスが回ってきました。そこからほぼレギュラーとしてチームに関われたことは大きかったですし、素直に嬉しかったですね」

――プロになって、環境の変化や重圧は感じますか?

「ありがたいことに日本でも僕のことを知っている人が徐々に増えているみたいで、応援メッセージをもらうこともあってすごく嬉しいです。プロという実感が湧きますし、責任も感じます。ただサッカーに対する意識は変わりません。

 もちろん試合の緊張感は増しましたが、無駄に気負いすぎることなく、今まで通り大好きなサッカーの延長で、ザ・仕事という感覚はないです。素直にサッカーが大好きなので、楽しんでやれていることの方が大きいです。プレーする喜びを感じています。プロとアマチュアに『お金』という違いはありますが、根本的な部分はブレていないので」

――昨年11月にはヨングPSV戦でプロ初ゴールを挙げました。決まった瞬間のことを覚えていますか?

「正直実感が湧かなかったですね。『あれ?本当に入ったのかな?』という感じでゴールを二度見してしまいました(笑)。信じられなかったですけど、昔はFWとしてプレーしていたので久々にゴールを決められて嬉しかったです。

 決まったとわかった時、いつも応援してくれているサポーターがすぐそこにいたので無心でそこへ走っていました。試合が終わったら友達がお祝いのメッセージをくれたり、サポーターが寄ってきてくれてささやかながらお祝いもしました。目に見える数字があるのはいいことなので、今後もスキがあれば貪欲に狙っていきたいと思います」

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