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マンUの中では貴重な存在。MFマイケル・キャリックはなぜ香川真司と呼吸が合うのか?

text by 清水英斗 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

ダントツのパス成功率

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ダントツのパス成功率を誇るキャリック【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 プレミアリーグの中でもパス本数がダントツの1位、成功率も88パーセント(昨季のデータ)。マイケル・キャリックの持ち味は、両足を支障なくこなせる技術の高さにある。もっとも、2012-2013シーズンの序盤はチームの事情によりセンターバックで起用され、ここでは彼にとって不本意なパフォーマンスではあった。

 ボランチの選手がセンターバックに入ると、どうしても「ボールが入ってから寄せればいい」というゾーンディフェンスの癖が自陣ゴール近くでも出てしまうケースが起こりやすい。いつシュートを打たれてもおかしくないエリアでは、とにかく相手FWをマンツーマンで潰していかなければならないが、つい間合いを空けて寄せが遅れてしまう。

 生粋のセンターバックのような皮膚感覚、ボールが入る前に相手の余裕を奪う技術、寄せの鋭さは、キャリックにはないものだ。ボランチとセンターバックの両方をこなせる選手は、ブスケッツ、マスチェラーノ、ダビド・ルイス、ペペなどさまざまな名前が上がるが、キャリックについては現時点では少し厳しい。

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