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EURO2016 8年前

イブラを完封した“カテナチオ”イタリア。死の組突破に導いた闘将コンテの「勝利のDNA」

前評判が振るわなかったイタリア代表だが、蓋を開けてみればベルギーとスウェーデンという強敵を下して死のグループを最短距離で突破を決めた。イタリアに勝負強さが蘇った裏には、アントニオ・コンテ監督による「勝利のDNA」の注入があった。(文:Keiske Horie)

text by Keiske Horie photo by Getty Images

誰も予想しなかった最短距離でのGS突破

イタリア代表
最短距離で死の組突破を決めたイタリア代表【写真:Getty Images】

 EURO2016の開催前、誰がアッズーリ(イタリア代表)が死の組を2試合で突破すると予想しただろうか。それほどまでにイタリアの戦前予想はネガティブなものに限られていた。

 クラウディオ・マルキージオ、マルコ・ヴェッラッティ、リッカルド・モントリーボといった数多くの負傷者を抱え、アンドレア・ピルロ、アントニオ・ディ・ナターレといった前大会を戦った功労者たちは年齢的な問題によって招集メンバーには入らなかった。2012年大会の主役だったマリオ・バロテッリは伸び悩み、前線は歴史的に見てもタレント不在と叫ばれていた。

 それでも蓋を開けてみればグループEの大本命ベルギー相手に2-0と快勝。そして、苦しみながらもスウェーデン相手に1-0と競り勝ち“最短距離”で死のグループ突破を決めている。ある意味でイタリア代表はここまでEUROで最も驚きを与えているチームといっても過言ではないプレーをみせているのだ。

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