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セリエA 6年前

また不発も… C・ロナウドにポジティブな目を。ユベントスにもたらした新機軸と機能性

ユベントスは現地時間25日、セリエA第2節においてラツィオを相手に2-0と勝利を収めた。今季、レアル・マドリーから加入したクリスティアーノ・ロナウドの開幕2戦目はどのような出来だったのか? 現地在住記者がレポートする。(文:神尾光臣【イタリア】)

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

難敵を攻略したポジションチェンジ

マリオ・マンジュキッチ
逆転勝利に貢献したマリオ・マンジュキッチ【写真:Getty Images】

 ユベントスvsラツィオ戦の75分。ユーベの右SBジョアン・カンセロがドゥグラス・コスタとのワンツーを決め、アウトサイドから一つ内側のハーフスペースを取りゴール前に飛び出した。それに合わせ、前線の選手も加速。クリスティアーノ・ロナウドは、内側へとポジションを取る。すると対面のラツィオDFワラセが、カンセロの突破に注意を取られて背中を向ける。これを見逃さず背後のポジションへ。フリーになった。

 それを確認したカンセロは、相手GKが届きづらいコースを見計らってクロスを流した。あとはこれに合わせるだけ。C・ロナウドは飛び出した。だがここで、GKトーマス・ストラコシャが体を投げ出してボールに触る。直前で軌道が変わったクロスに、ロナウドは右足をうまく合わせられない。ボールは左足のかかとにあたり、後ろにバウンドしてしまった。

 移籍後初ゴール直前というところで、実にもったいないミスだ。だが、ここには仲間が詰めていた。ファーに流れていたのはマリオ・マンジュキッチ。こぼれ球をボレーでゴールへ叩き込み、事実上試合を終わらせる追加点を決めた。

 前節のキエーボ戦では途中出場から流れを変え、逆転勝利に貢献していたクロアチア代表FW。この日はCFとして先発し、左ウイングのC・ロナウドとポジションを頻繁に入れ替えながらゴールへと迫った。ユーベが難敵ラツィオの攻略に成功した最大の要因は、この機能性にあった。

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