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Jリーグ 10年前

英国人記者が見た“名古屋の変化”。西野新監督はピクシー時代と何を変えたのか?

今季、西野朗監督を迎えた名古屋グランパス。監督が変わり、何人か選手が入れ替わった。名古屋に訪れた変化とは? まだ骨格の定まっていないチームを英国人記者が追った。

text by ショーン・キャロル photo by Kenzaburo Matsuoka

「我々のトレーニングは、明らかにピクシー時代とは多くの点で異なっている」

英国人記者が見た“名古屋の変化”。西野新監督はピクシー時代と何を変えたのか?
西野朗監督【写真:松岡健三郎】

 先週末、私は新監督のもとで戦う2チームを観るためにNACK5スタジアムへ行った。大宮アルディージャの監督が代わるのは珍しいことではない。私は、5年前に日本へ到着して以来、6人の監督がベンチに座っている。名古屋グランパスは、ドラガン・ストイコビッチがベンチにいないことに慣れるのに時間がかかるだろう。

 名古屋は、経験豊富で成功を手にした男、西野朗を選択した。大宮を2-1で下したが、彼らにとって最高のプレーとはほど遠かった。しかし、田口泰士、永井謙佑、中村直志を試合途中から投入したという事実は、チームの質と可能性を示した。西野監督は、間違いなくピクシーのスタイルを単に継承するのではなく、彼自身のチームを構築していく姿勢を示した。

「多くの点で異なると思う」。ジョシュア・ケネディは土曜日の試合後に話した。

「我々のトレーニングは、明らかにピクシー時代とは多くの点で異なっている。私は、我々選手がまだ[西野]とどうフィットしていくか突き止めようとしている。逆もまた同じだ。もう数週間かかりそうだが、我々は最高のフォーメーションとプレースタイルを見つけられると思う」

 このオーストラリア代表が注目するもう一つの違いは、西野監督による複雑なオーガナイズの方法だ(さらに、選手がそれらに取り組む時間の量)。

「私は、全体的なアプローチがプロフェッショナルになったと思う(おそらく、少し構造化、組織化したということ)」と、31才は言った。

「我々には現在、特定のフィットネスコーチがいる。ゴールキーパーコーチもいる。それによって、我々は少し組織化した。以前がプロフェッショナルではなかったという訳ではないけどね」

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