UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)最新ニュース
UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)決勝、パリ・サンジェルマン(PSG)対インテルが現地時間31日に行われ、PSGが5-0で勝利し、悲願の初優勝を達成した。2025年の欧州サッカー界の頂点に君臨する、ルイス・エンリケ監督が築き上げたオートマティックなカオスを、東京大学運動会ア式蹴球部のテクニカルスタッフが解説する。(文:阪田天祐)
パリ・サンジェルマンが悲願のCL制覇

【写真:Getty Images】
近年のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝の舞台で苦杯を舐めてきたインテルとパリ・サンジェルマン(PSG)にとって、この試合は単なる勝利以上の意味を持つ。そんな運命の一戦、試合のペースを握ったのは、PSGだった。
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12分、左大外に張るFWフヴィチャ・クヴァラツヘリアがボールを収めると、一度サポートに来たMFヴィティーニャまで下げる。インテルはラインを上げて対応しようとしたが、中央にポジションを取っていた右ウイングのFWテジレ・ドゥエが左ポケットに抜け出す。
慌てて対応したインテルの左ウイングバックがドゥエに食いつくが、中央にパスを送ると、ゴール正面でドフリーのDFアクラフ・ハキミが、ゴールにパス。PSGが、インテルの5-3-2ブロックを完璧に崩して先制点を奪った。
20分、PSGはカウンターから追加点の奪取に成功。自陣深くで奪ったボールをクヴァラツヘリアが運び、サイドに流れたFWウスマン・デンベレにスルーパス。今季ノリノリのこの男がドリブルで一気に前進すると、2人のインサイドハーフが最終ラインの背後にフルスプリントをかける。
これにより最終ラインが押し下がった結果、デンベレは右足に持ち替え、逆サイドで待つフリーのドゥエにパスを通すことに成功する。パスを受けた新進気鋭の19歳の強烈なシュートは、ゴールに吸い込まれていった。
最高の入りを見せたPSGが勢いのままに2点を奪取し、前半を2-0で折り返す。後半に入ると、2トップを起点に圧力を強めるインテルが一旦攻勢を強めた。しかし、PSGは自陣深くまで相手を引き込めた分、カウンターの鋭さを増すことになった。