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東アジアE-1サッカー選手権2025決勝大会 韓国(以下、E-1選手権)は、日本代表の大会2連覇という形で幕を閉じた。今大会に臨んだ全26名はJリーグでプレーする選手であり、彼らにとって海外組を含めたフル代表に加わるための言わば「登竜門」である。今回はその実力を上手く発揮できず、フル代表入りのためのアピールに失敗した選手を紹介する。
GK:ピサノ・アレックス幸冬堀尾(‐こうと・ほりお)

【写真:Getty Images】
生年月日:2006年1月10日(19歳)
所属クラブ:名古屋グランパス
E-1選手権2025成績:1試合1失点
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たった2ヶ月で名古屋グランパスのゴールキーパー、ピサノ・アレックス幸冬堀尾の立場は大きく変わった。
現在19歳のピサノは今季がプロ2年目。「GK大国」とも言われる名古屋は、昨季まで元オーストラリア代表GKミッチェル・ランゲラックが所属し、GKコーチの楢崎正剛、ベテランの武田洋平、そして今季加入のシュミット・ダニエルという実績豊富な名手がピッチの内外に揃う環境。彼らからイロハを学びながら、ピサノは飛躍的に成長した。
今季は正GKシュミットが負傷離脱したことで、思わぬ形で出場機会を得る。安定したパフォーマンスで長谷川健太監督の信頼を掴んだ。J1デビューを果たした第14節・清水エスパルス戦以降、名古屋の新たな守護神として定着した。
そんな若きGKは、J1初出場からわずか2ヶ月で代表入りという快挙を成し遂げる。それだけにとどまらず、E-1選手権の初戦となったホンコン・チャイナ代表戦(6-1)に先発出場。大迫敬介が保持していたGKの代表最年少出場記録を塗り替える、19歳5か月28日で日本のゴールを守った。
クラブでは高い足元の技術とセービング力を武器に評価を高めていたピサノだったが、この試合ではやや動きに硬さがあった印象。前半にはハイボール処理で判断を誤る場面があり、後半の失点も彼一人の責任とは言えないものの、GKとしては悔しさの残る形となった。
GKにとって、チームのピンチは絶好のアピールチャンスだが、試合展開が前半から日本の一方的なペースとなったことで、ピサノの見せ場は限られた。結果的に、数少ないプレーの中でのミスが目立ち、他のGKと比べて印象が薄くなってしまった感は否めない。
それでも、まだ19歳。ここからクラブに戻り、シュミットとのポジション争いを通してさらに力をつけていくはずだ。