
浦和レッズでプレーする石原広教【写真:Getty Images】
PK戦での敗北を含め、浦和レッズは明治安田J1百年構想リーグで7連敗。横浜F・マリノスとの試合で黒星を喫したあと、右サイドバックの石原広教は葛藤のさなかにあった。「本当に、今は来シーズンのことを見ていいのか?」という思いを抱えながら、目の前の課題に向き合う。(取材・文:河治良幸)[1/2ページ]
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明治安田J1百年構想リーグ・地域ラウンド第12節
浦和レッズ 2-3 横浜F・マリノス
埼玉スタジアム2002
モチベーションは十分だった横浜F・マリノス戦

浦和レッズ対横浜F・マリノスの模様【写真:Getty Images】
浦和レッズはホームの横浜F・マリノス戦でも、連敗の流れを止めることはできなかった。
一度は前半のうちに1-1の同点に追い付いたが、後半に2失点。90分のオウンゴールで1点差に迫るも、結局2-3で力尽きた。
終盤に失点を重ねる傾向も含めて、チームの課題は繰り返されている。
右サイドバックで3試合連続スタメンとなった石原広教は、試合を戦う上でのモチベーションは十分だったことを明かした。
「チームで一体感を持ってやろうという話をして、一人ひとりがミスをミスにしないように全員で走って戦うということをみんなで共有して入って。いい時間もありましたし、選手の気持ちは出せた試合だったと思います」
しかし、石原が語る気持ちを出せた試合が結果に結びつかないのはなぜか。
もちろん、この試合前まで3連敗中だったマリノス側も必死に向かってくる中で、浦和がなかなかチャンスを決められず、相手に効率よくゴールを決められた事実もある。
だが、これだけ連敗が続く中では、原因を整理して行かないと、現状から抜け出すことは難しい。それは石原も感じているようだ。
山根陸のゴールで先制された後、石原がアシストで絡んだ同点ゴールの場面は、チームの狙いがしっかり表れたシーンだった。
解消されない浦和レッズの課題

同点弾をあげた金子拓郎【写真:Getty Images】
右サイドの内側で肥田野蓮治が、粘り強く角田涼太朗とのデュエルを制して起点となり、外側からサポートした石原がボールを受けて右足でクロスを入れる。
FWのオナイウ阿道と渡邊凌磨がファーサイドに開くと、ちょうど空いたゴール前のスペースに金子拓郎が飛び込んで合わせた。
「あそこは相手のサイドハーフの選手が、センターバックのミヤ(宮本優太)に食いついてくれて。そこから高さを調節しながらボールを引き出して、(肥田野)蓮治の背後にクロスを入れるというところが、まず形として良かったかなと思います。
センターバックを引き出していたし、そういう形は出せて、そこからしっかり点を取れた。これまで流れから得点がなかなか少なかったので、それはひとつ良かったなと思います」
一方で、後半の失点はこれまでと同様に、試合の流れを断ち切る形で生まれている。
2失点目はセットプレーの流れからジョルディ・クルークスの右足クロスに、ゴール前で渡辺皓太に合わされた。
そして79分の3失点目は、敵陣でのボールロストからカウンターを受けた形だ。
セカンドボールの奪い合いで、相手陣内で左サイドバックの荻原拓也が転倒し、渡邊が戻りながら左のスペースに回る難しい局面だった。
中央に絞った石原は勢い良く侵入してきた天野純のシュートを一度はブロックするも、こぼれ球を股下に流し込まれた。
「どうしたらいいか分からないみたいな雰囲気で…」

浦和レッズを率いるマチェイ・スコルジャ監督【写真:Getty Images】
試合の局面を見れば、序盤の競り合いでマリノスFW谷村海那の根本健太に対する肘打ちが一発退場とならずに警告で済まされたり、終盤のセットプレーをめぐり、喜田拓也のタックルが松尾佑介の左足を蹴ったシーンで、オンフィールドレビュー(OFR)の結果PKにならなかったり、ジャッジに嫌われたシーンもある。
しかし、トータルの勝負としてチャンスをものにできなかった浦和と、少ないチャンスを抜け目なくものにしたマリノスという構図があることも確かだ。
難しいのは選手目線でも、“明らかにここが悪いから勝てない”と言った明確な理由を見出しにくいこと。
とはいえ、チームの戦術的な仕組みというのは浦和を率いるマチェイ・スコルジャ監督の領分であり、選手はその設計に従い、ピッチ上で戦い、ベストを尽くすしかない。
石原は冷静に俯瞰しながら、心境を明かす。
「やっぱり今のこういう状況というか流れというか、どうしたらいいか分からないみたいな雰囲気で、こういう結果になってしまうので。難しい状況かなと思います」
そして、こうした状況下で最も大事なことを指摘した。