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「勝ち癖をつけていかないと…」水沼宏太が浦和レッズにもたらすもの。再構築を迫られるチームに必要なベテランの力「自分が出た時に…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 フリーライター photo by Getty Images
浦和レッズ 水沼宏太
浦和レッズ 水沼宏太【写真:元川悦子】



 監督交代と多くの選手の入れ替えを経て、再構築を迫られている浦和レッズ。今夏、チームに加わったのが36歳のベテラン、水沼宏太だ。オーストラリアでタイトルを獲得し、1年半ぶりにJリーグへ戻ってきた百戦錬磨のアタッカーは、揺れ動くチームに何をもたらすのか。(取材・文:元川悦子)[1/2ページ]

再構築を迫られる浦和レッズ

浦和レッズ
百年構想リーグで12位に終わった浦和レッズ【写真:Getty Images】


 明治安田J1百年構想リーグで12位という悔しい結果に終わり、チームの再構築が急務となっている浦和レッズ。

 ご存じの通り、百年構想リーグ期間中にはマチェイ・スコルジャ監督が途中辞任。田中達也暫定監督(現U-21監督)が後を引き継いだが、その体制も短期間で終わりを迎えた。

 7月からの新シーズンに向けては、京都サンガF.C.を5年半率いてAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)出場権獲得まで引き上げた曺貴裁監督が就任し、沖縄キャンプでチーム作りを進めている真っ最中だ。

 しかしながら、今オフには中島翔哉、牲川歩見、関根貴大といった30代選手が次々とチームを離れ、主力級だった松尾佑介、荻原拓也も移籍に踏み切るなど、総勢15人が退団したことは衝撃を持って受け止められた。

 クラブとしては、2025年FIFAクラブワールドカップ出場を踏まえて多めだった陣容を整理し、少数精鋭で戦う方向にシフトした結果ということだろうが、現状、27人しかいないのはやはり少なすぎる。

 今後さらなる補強が行われる可能性はあるが、1人1人がしっかりとした自覚を持って戦わなければ、躍進を遂げるのは難しい状況だ。

水沼宏太が決断した新たな挑戦

ニューカッスル・ユナイテッド・ジェッツ 水沼宏太
ニューカッスル・ユナイテッド・ジェッツ時代の水沼宏太【写真:Getty Images】


 揺れ動くチームを力強く統率するのが、新加入の36歳・水沼宏太だろう。

 水沼はこれまで横浜F・マリノス、栃木SC、サガン鳥栖、FC東京、セレッソ大阪の国内5クラブで長きにわたってプレー。セレッソ時代の2017年にはJリーグYBCルヴァンカップと天皇杯の2冠を獲得し、2度目のマリノス在籍時だった2022年にはJ1制覇の原動力になっている。

 その後、2025年1月にはオーストラリアAリーグのニューカッスル・ユナイテッド・ジェッツへ完全移籍。初めての海外挑戦に踏み切った。

 そして2シーズン目となる25/26シーズンのオーストラリアカップ制覇を達成。異国の地でもタイトルを獲得し、「30代後半になってもまだまだやれる」ということを実証したうえで、1年半ぶりにJリーグに戻ってきたのだ。

 その新天地がマリノスではなく、浦和だったことは多くの人を驚かせた。この決断に至った経緯を、7月17日のFC琉球とのトレーニングマッチの後、本人がこう語ってくれた。

「一番最初に声を…」

横浜F・マリノス 水沼宏太
横浜F・マリノス時代の水沼宏太【写真:Getty Images】


「マリノスに海外へ出してもらった部分があったので、『自分が力になれれば』と思って最初に(復帰の)話をさせてもらいましたけど、タイミングが違ったと。その中で一番最初に声をかけてくれたのが浦和でした。

 それを受けて話をさせてもらった時、自分のプレーもそうだし、パーソナリティの部分をすごく評価してくれた。監督も曺さんに代わり、強い集団にしていく中で僕のことをほしいと言ってくれたのは、すごく嬉しかったですね。

 浦和というのは、父(水沼貴史氏)のルーツのある場所。家族の節目に集まるのはいつも浦和でした。『縁のある場所だな』とも感じたし、この場所で自分の価値をもう一度示せれば、キャリアのストーリー的にも面白いものができると思う。そう考えてここに来ました」と彼は神妙な面持ちで語っていた。

 琉球戦では終盤に出場し、周囲に大声でアドバイスを送るなど、ムードをガラリと変えていた。

 さらにはロングパスから小森飛絢の3点目をアシスト。右サイドアタッカーとして抜群の存在感を示し、昨季までのレギュラー・金子拓郎に挑戦状を叩きつけた格好だ。

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