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奈良クラブとも電光石火で提携。仕掛け人に聞く、川崎フロンターレはなぜピッチ外でも熱狂を生み出しているのか?

text by いしかわ ごう photo by Go Ishikawa , Masaru Goto , kawasaki frontale

既に決まっている2014新体制発表会見での岡山の登場

――では、二つ目を。

「日本のサッカーって、J1を頂点にしたピラミッド構造になっているじゃない? フロンターレを応援してる限り、どうしてもサポーターやファンはピラミッドの頂上部分の現状しか知ることができない。

やっぱり裾野部分が充実していかないと、日本サッカー全体はよくならないと僕は考えている。ウチが奈良クラブと提携することで、少なくともフロンターレのサポーターは、Jリーグを目指す地域リーグクラブの現状を知る機会になるんじゃないかなと思った」

――最後の三つ目を。

「フロンターレに何のメリットがあるの? と先日スタジアムで、サポーターに言われたんだけど、奈良クラブとタッグを組むことはメチャクチャ良いことがあると思っている。もちろん、クラブ規模が今は全然違うよ。

 でも例えば川崎と比べて、奈良という街にはとても歴史がある。奈良は日本有数の観光地だし、関東からの観光客も多い。ということは、奈良の観光協会とタイアップしたプロモーションにフロンターレを使って行うことだって考えられる。フロンパークに奈良ランド…略して、『奈ランド』みたいなものを作るとかね」

奈良クラブとも電光石火で提携。仕掛け人に聞く、川崎フロンターレはなぜピッチ外でも熱狂を生み出しているのか?
先日行われたフロンターレのイベントでは電車がスタジアムに【写真:いしかわごう】

――ネーミング、いま考えましたね(笑)。川崎ではできなかった企画もコラボすることで展開できるかもしれませんね。

「そう。企画だって同じネーミングで展開したりね。例えば、『川崎の車窓から』を『奈良の車窓から』でやってみるとか。大事なのは、僕らが上から教えるのではないということ。むこうから供給されるものもたくさんあるわけで、そのつなぎ役として岡山一成がいて、彼なら違和感なくそのシンボルになってくれる。

 早速、来年の2014新体制発表会見にオカに登場してもらう段取りになっている。フロンターレに新加入するわけでもないのに(笑)。具体的なプランは、オカと一緒にやっていければ必ず出て来ると思っている」

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