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なぜロナウドは敵地で沈黙するのか。見失ったスタイル、その理由を示す2つのデータ

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

次のアウェイ戦はクラシコ。ロナウドは輝けるのか

 さらにドリブルのデータを見ると、トータル84回で成功率50%の42回を成功させている。これを1試合平均のホーム&アウェイで見ると、ホームでは成功2.2回で失敗1.9回、アウェイでは成功1.4回で失敗2.3回とほぼ逆の数字となっている。

 例えばメッシは、ホームで成功6.4回・失敗2.2回、アウェイで成功8.8回・失敗5.6回。実数ではアウェイで上げてくるなど確率、数ともに高い数字を記録している。

 ロナウドは、アウェイでは自らの武器であるドリブルでゴール前まで運ぶことが難しく、よりゴールに近い位置を求めるがゆえに前線に張りすぎて自らのプレーを見失っているといえる。結果を追い求めすぎてペナルティエリア内でのプレーが増えれば、反比例してゴールが減る。このデータからロナウドがアウェイではいかに焦りを感じながらプレーしているかが分かる。

 レアル・マドリーが迎える次なるアウェイ戦は4月2日のカンプ・ノウ、バルセロナとのクラシコである。カンプ・ノウのピッチで結果を残すためには、一度ゴール前から離れて自らのベストなプレースタイルを取り戻す必要があるだろう。

【了】

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