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清武、本来の輝き放てず。守護神奮闘で勝点1獲得も、セビージャが直面する配球役の不在問題【現地記者の目】

text by ロシオ・ゲバラ photo by Getty Images

際立った存在感を見せた22歳の守護神

セビージャのGK、セルヒオ・リコ
セビージャのGK、セルヒオ・リコ【写真:Getty Images】

 セビージャで最も存在感が際立ったのは、セルヒオ・リコ。まだ22歳のGKだが、このビジャレアル戦ではときに年齢を忘れさせるプレーを見せ、セビージャがパリ・サンジェルマンから新たなGKサルヴァトーレ・シリグを獲得したこと、スペイン代表の新指揮官フレン・ロペテギに選外とされたことに反論した。もちろん、S・リコがチームメート以上にボールに触れているという印象は、チームとしての機能性が欠如していることを意味するのだが……。

 サンパオリは中盤の攻撃的選手を清武、サラビア、ビトーロとしたが、問題は清武が中心になって実行しようとした中盤の底でのビルドアップにあった。ビジャレアルに前線と中盤を分断し、セビージャは意味なくボールを回すことでポゼッション率を上げていた。

 よって前線でルシアーノ・ビエットと2トップを組んだF・バスケスはボールを受け取ることなく、その機知あるプレーを最後まで見せられず。また最終ラインを抜け出すことに集中していたビエットは、11分にロングボールからその目標を実現したが、GKセルヒオ・アセンホに飛び出されてシュートまでは持ち込めなかった。セビージャがゴールを最も予感させたのは、結果的にこの場面となっている。

 ゴールにより近づいたのはビジャレアル。しかも43分にはサントス・ボレがCKからボールを枠内に押し込んだが、これは主審デル・セロ・グランデが適切なオフサイドを取った。

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