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ダービー敗戦で見えたマンUの課題。香川を生かせないオールドスタイルからの脱却は果たせるか?

text by 植田路生 photo by Kazuhito Yamada

チームが変わらなければヨーロッパでは勝てない

 ユナイテッドの戦い方はシンプルと言えば聞こえはいいが、オールドスタイルそのもの。守備はブロックを形成するが、前述したように洗練されておらず、いくつも綻びを抱えている。攻撃も縦に早くボールを運ぶ意識は高いが、そこからチームとしての崩しのプランはほぼ皆無で、選手の個人能力に任せきり。

 チャンピオンズリーグのレアル・マドリー戦もそうだったが、このような力技に頼ったスタイルでは、今後レベルの高い相手に勝っていくのは難しくなるだろう。プレミアリーグでは下位のチームも同じようなスタイルで戦っているため、ユナイテッドはタレントの質で上回れるが、ヨーロッパの舞台ではそうはいかない。

 ファーガソンもそこに気づいているはずで、そこを改善するために獲得したのが香川ではなかったか。サイドでの縦への突破だけでなく、中央での崩し、複数人が絡む連動性を継続的に行うことがチームのレベルアップにつながる。

 しかしながら、この日のユナイテッドは前時代的なサッカーに終始し、このスタイルを続けるのであれば香川は必要ない。

 香川についてはこれまでも何度も「活躍するには、プレミアに、そしてユナイテッドに合った選手になることが必要」「試合に継続的に出るのは彼自身のレベルアップが必要」という主旨の報道を見てきた。

 もちろん香川は成長途上で、さらに質の高い選手になることができる。しかし、変革の必要があるのは、香川以外の選手であり、ファーガソン監督ではないだろうか。ユナイテッドはダービーに敗れたが数字上は圧倒的に優位で、今季のプレミアリーグ優勝はほぼ確実になっている。

 だが、ビッグマッチで香川のような選手を活かす術を見出だせず、来季以降もクラシックなスタイルを継続するならば、ヨーロッパで競争力を高めていくのは難しくなっていくだろう。ダービーでの敗戦を契機として、チームに真の変革がもたらされることを願うばかりだ。

【了】

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