マンチェスター・ユナイテッドで徐々に理解が進む“正しい香川の使い方”

ウェストハム・ユナイテッドで2点に絡んだ香川。今季、ベストに近いパフォーマンスを見せた。その前節のストークシティ戦と合わせ、香川は安定して良いパフォーマンスを見せられるようになってきている。その要因はどこにあるのだろうか。

2013年04月20日(Sat)15時23分配信

text by 北健一郎 photo Kazuhito Yamada
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フィジカル面でプレミアに順応を見せている香川

マンチェスター・ユナイテッドで徐々に理解が進む“正しい香川の使い方”
香川真司【写真:山田一仁】

 ウェストハム戦の香川真司のパフォーマンスは今季でもベストの一つに数えられるものだった。

 香川は左サイドハーフとして先発。0-1で迎えた31分にファン・ペルシーのパスを受けてペナルティエリア内に進出すると、英メディアに「スラローム」と称された上半身のフェイントでDFをかわし、バレンシアの同点ゴールをアシストした。得点者はバレンシアだが香川のお膳立てで9割以上が決まったといっていい。

 その後、ウェストハムに勝ち越しゴールを許したが、77分、ゴール前でパスを受けた香川の反転シュートがポストに当たり、こぼれ球をファン・ペルシーが決めて2-2。前半17分の失点に絡んだのはマイナスだったが、それを差し引いてもお釣りがくるような活躍ぶりだった。

 マンチェスター・ユナイテッドは2位のマンチェスター・シティに勝ち点差13をつけており、優勝は秒読み体勢に入っている。プレミア1年目の香川はここまで13試合出場5得点。怪我をしていた時期もあったので出場試合数は多くないし、ドルトムント時代のようにチームの主役になるまでには至っていない。

 それでも、香川がプレミアに順応していることは、ここ数試合のパフォーマンスを見ていれば明らかだ。

 プレミアのサッカーは縦方向へのダイナミックな上下動に特徴がある。ドイツもかなり速いが、プレミアはその上を行く。守備時には自陣深くまで戻って、攻撃時には何十メートルもダッシュして前線に出て行くといった作業を繰り返さなくてはいけない。その中でも香川のプレーするサイドハーフは最も運動量が求められる。

 また、肉体的な接触の多さもプレミアの特徴である。攻撃時はなるべく相手にぶつかられないようにボールを受ければいいが、守備面ではそういうわけにもいかない。マンチェスターダービーなどのビッグマッチで香川がほとんど起用されなかったのも、そうした守備面の不安があった。

 ウェストハム戦の前に行なわれたストーク・シティ戦は、ゴールやアシストなど目に見える結果がなかったので印象は薄いかもしれないが、ストークのフィジカルで押してくるサッカーにも香川はしっかりと対応できていた。特にサイドで相手がクロスを上げようとするシーンに身体を投げ出してブロックするプレーなどは、これまでには見られなかったものだ。

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