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日本は世界を震撼させるチームになれるか? 本田圭佑が語ったW杯に向けた“死ぬ気”の覚悟

text by 元川悦子 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

メキシコ戦。勝負を分けたポイントはどこに?

 22日のメキシコ戦は言わば消化試合。それでも本田は勝ちにいった。が、シーズン終盤をケガで棒に振った彼の体力消耗はすでに限界を超えていた。日本が押していた開始20分間はまだ動けたが、そこから運動量ががた落ち。後半は立っているのがやっとという印象だった。

 にもかかわらず、ザッケローニ監督は最後まで本田を下げようとはしなかった。それだけの信頼を寄せてくれた指揮官やチームメート、応援してくれた日本中の人々に対し、言葉を発せずにはいられなかったのだろう。彼は15分近くもの間、報道陣の取材に答え続けた。

「チームとしてはいろいろとブラジル戦とは違う挑戦をやって、実際前半は惜しいシーンもあった。どこで差が出るかというと、間延びしてきた時にお互いにスペースができる。コンパクトにやっている時の日本はすごいいいけど、間延びした時に、ずっと言っている個の差がどうしても出る。

 最後のところでタメを作られたりして、1点目みたいな失点をして。そこで流れが変わるし、それを逆にできないのはこっちの攻撃陣が抑えられているから。組織では戦えるというのは十分証明してきたと思うけど、やっぱり最後の局面とか試合を決定づけるプレーというのは少ない。

 元気な時、コンパクトに戦えている時はいいけど、間延びしてきて向こうの戻りが遅くなった時、こっちの3、4人でそこまでいけないのが現状だと思う」と彼は話を切り出した。

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