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連載コラム 11年前

元Jリーガー・西村卓朗の新たな挑戦 第3回・監督としてのデビュー。チームマネジメントの葛藤と覚悟

3月17日 On the pich

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VONDS市原西村卓朗監督【写真:cVONDS市原】

 千葉県選手権準決勝、対順天堂大学戦。

 相手は関東大学リーグの名門で学生時代には何度も対戦したし、Jリーガーも数多く輩出している。

 学生のストロングポイントは何よりもやはり走れることだ。一番違うのは練習量で、先生、監督の指示に対して統制がよくとれていることも特徴だ。勢いにのられるとやっかいな相手である。何よりもJリーグに行くような素材が多くいる当たり年などはJリーグのチーム相手にも拮抗した試合をしたりする。事実、自分が国士舘大学2年生の時にはスタメンの選手全員がJリーグの選手になった。

 想定しづらい学生相手との試合は開始5分で動くことになる。

 DFラインの選手の信じられないようなミスから失点。学生の速いプレスに手を焼き、なかなかゲームの主導権が握れずに前半が終了。選手交代で奮起を促すもなかなか流れは変えられず、前がかりになったところでカウンターを食らい、2失点目。結局トータル0-3での完敗だった。

 前回の初めての公式戦もそうだったが、今回の試合も選手をグランドに立たすまでに監督としてやれることは山ほどある。そのあたりの準備がやはりこの時期はまだまだ甘かったと認めざるをえない。

 特に開始すぐにそのような現象が起きてしまうことはサッカーではよくあるが、選手がやることをいかに整理させてあげておくかで、随分違いが出るものだ。

 監督として初めての敗戦だったが、そこにはしっかりとした原因があり、チームとしても、自分としても、選手もそこといかに向き合うかが大事だと思っている。

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