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日本代表 11年前

ポゼッションへの固執はあるのか――。遠藤保仁が考えるザックジャパン守備再生へのビジョン

text by 元川悦子 photo by Asuka Kudo / Football Channel

「ボランチの僕らがバイタルエリアを使わせないようにしないと」

 だが、フタを開けてみると大量4失点。フォルランとスアレスの個の力に翻弄され、6月のコンフェデレーションズカップの3試合9失点に続く守備崩壊という現実は、彼自身にも重くのしかかった。

「今日の失点はほとんどミス絡み。スローインを取られた1点目もミス絡みですし、その他にも自分たちが出ようとした時にミスをしているので、まずはそこを直さないといけない。

 これから先に戦う相手は強烈なストライカーばかりなので、ボランチの僕らがバイタルエリアを使わせないようにしないといけない。ボックス内は個と個の勝負になるのは仕方ないですけど、そこまでは自分たちが数的優位を作らなないと。

 攻守の切り替えとかコンパクトに保つとかをつねに意識して、ディフェンスラインと協力して守れば、対策ができるんじゃないかと思います」と遠藤は矢継ぎ早に改善点を口にした。

 とはいえ、猛暑や過密日程の中でのゲームだと、必ずしも90分間、ラインをコンパクトに保てるわけではない。そういう状況下ではどうしても守らざるを得ない状況も起こり得る。2010年南アフリカW杯で守備的な戦い方をしてベスト16という結果を残している遠藤は、他の攻撃陣より物事を現実的に捉えているようだ。

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