オシムが語る「世界の潮流と日本サッカー」【サッカー批評issue64】

サッカー批評編集長の森です。先日発売になった『サッカー批評issue64』(双葉社)では特別企画として木村元彦氏によるオシム氏のロングインタビューを掲載しています。今回はその一部を紹介します。

2013年09月17日(Tue)15時07分配信

text by 森哲也 photo Yukihiko Kimura
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ドイツ人はサッカーを基礎に戻した。バイエルンはレトロモダンでありながら美しい

 2011年から昨年までボスニア・ヘルツェゴビナ・サッカー連盟の「正常化委員会」委員長(実質的なボスニア・サッカー連盟会長代行)を務めていたイビツァ・オシム氏。現在はサラエボにいる同氏を訪ねたジャーナリストの木村元彦氏にロングインタビューを行っていただきました。今も変わらず日本に温かい眼差しを向ける賢人が見る世界の潮流と日本サッカーの現在とは?

 まずは、興隆を極めるドイツサッカーについて、オシム氏は、

オシム元日本代表監督
写真嫌いのオシム氏は撮影のときは不機嫌な表情に…。傍らにはいつもアシマ夫人が寄り添う。【写真:木村元彦】

「(昨季CLでの)バイエルンとドルトムントの躍進、その前の南アフリカ大会での活躍もそうだが、実はドイツ人はサッカーを少し前に巻き戻しただけに過ぎないのだ。注目すべきは過去に向かっているやり方も、現代に通用しているという事実」

 と指摘しています。そのサッカーを「レトロモダン」と形容し「ドイツ人はサッカーを基礎に戻したと言える。たくさん走って、精一杯のハードワークで戦う。(中略)バイエルンはバルセロナに似ているけれど、走りの量がもっと多い。レトロモダンでありながら、美しい。いやレトロモダンだから美しい」とも。

 加えて、オシム氏らしい視点での現代サッカーに求められる理想のGK像への言及もあります。お手本となるGKとして唯一名前が挙がったのは「ボールの扱いを知っている」と評するイタリア代表のブッフォンでした。

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