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代表での“切り替え”を図りたい清武と長谷部。2人の日本代表が語るニュルンベルク絶不調の原因

text by 元川悦子 photo by Ryota Harada

「経験ある選手が安定感を引き出すようにしていかないと」(長谷部)

「距離感はちょっと遠いなというのはやっていて感じます。まず距離感が遠いというのは、選手同士のやるべきことの共有にズレがあるということ。いい時はもう少し真ん中やサイドの選手同士の距離が近い。

 毎試合フォーメーションややり方が変わるので、早く自分たちのスタイルを見つける必要がある。いい時のサッカーを思い出し、表現できるようにならないといけないと思います。

 コンスタントにいいゲームができないのも問題。自分たちのペースを作れない時間帯が長引いてしまう。自分とか経験ある選手が安定感を引き出すようにしていかないといけないし、そこは新たに加入した自分の役目だと思っています」と長谷部は語気を強めた。

 日本代表でも2010年南アフリカワールドカップ直前の危機のように、苦境に陥ったことは数多くあった。それを乗り越えてきた長谷部には、どうすればチームが前向きな方向に進むかが分かっているはずだ。

 清武にしてもロンドン五輪やブラジルワールドカップアジア予選の経験がある。10月の代表2連戦でそれを思い出し、気持ちを切り替えることが、クラブの低迷脱出につながるだろう。

「僕たちは代表に行くんで、チームメート以上に切り替えないといけない。ヨーロッパのアウェーの地で結果を残して、チームとして一段と成長できるように頑張りたい」という清武の言葉が現実になることを期待したい。

【了】

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