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連載コラム 11年前

元Jリーガー・西村卓朗の新たな挑戦 第5回 目指す方向性が一つになった時、チームは劇的に変わっていく

シリーズ:元Jリーガー・西村卓朗の新たな挑戦 text by 西村卓朗 photo by VONDS市原

5月5日 On the pitch 第6節 三菱養和SC戦

 5月11日 三菱養和戦(アウェイ)。

 雨の強い日だった。バスで調布のグラウンドに向かったが、最後の駐車場に入る道路が狭く乗り入れができないというアクシデントからスタート。事前に確認はしていたものの、大型バスにも色々な種類があるようで、ステアリングの角度はメーカーによって違うらしい…。色々なことが勉強になる。
試合前の時間は以下を行う。

【1】荷物の出し入れ
【2】更衣室の確認
【3】メンバー発表
【4】タイムスケジュールの伝達
【5】試合前のMT

 さらにこの日に関してはメンバー外の練習もあったので、バスをどこに停めるか、養和側との意思疎通をはかり、それを運転手へ伝達するなどしているとあっという間に時間は過ぎていった。

 さらに養和は自分の出身ということもあり、色々な方と挨拶、立ち話をしていると、こちらのペースで進めていくのがとても難しかった。

 試合前はいかに落ち着いて「準備」をするかはとても大事な要素になるが、この日はそれがうまくいかなかった。

 古巣との対戦、中学、高校の恩師である漆間氏との監督同士の対戦というのは自分の中ではとても大きな出来事だった。

 試合は立ち上がりからセットプレー、その流れから、2点を奪うことができ、比較的安心してみることができるゲームとなった。最終的には6-2というスコアになっていたが、この2失点は気の緩みから来るもので、試合後にもそこの部分には触れたが、あとから思い返せばもっと引き締めておくべきだった。

 内容以外でとてもうれしかったことは、多くの同級生、養和関係者がこの試合には駆けつけてくれたこと。それまでは意識してなかったが、選手時代を知っている方に監督としての姿を見られるのはなぜかまだ恥ずかしい。これは自分の監督経験のなさからきていると思うが、早く胸を張って堂々とベンチの前に立てるようになりたいものである。

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