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香川真司 10年前

マンU勝利、フル出場、高いパス成功率も。香川真司がまだ本調子ではない理由

プレミアリーグ第9節、マンチェスター・ユナイテッドはホームでストークを3-2で下した。見事な逆転勝利だったが、内容は決して褒められたものではなかった。フル出場した香川真司も今ひとつの出来だった。何が良くなかったのだろうか。

text by 内藤秀明 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

勝利こそすれ内容悪かったユナイテッド

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2試合連続で公式戦フル出場を果たした香川【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 プレミアリーグ第9節、マンチェスター・ユナイテッド対ストークの一戦は、3-2でユナイテッドが逆転勝利を収めた。日本代表MF香川真司は、2試合連続フル出場を果たした。

 この日のユナイテッドは、結果的に良い勝ち方をしたものの内容そのものは正直褒められるものではなかった。

 前半を終えた時点でのユナイテッドのポゼッションは68%だったという数字からわかるように、ユナイテッドが常時ボールを保持しストークの守備ブロックをこじ開けようとしていた。しかし、何人かの選手の不調もあり、うまく攻撃が噛み合わず、ペナルティボックスへの侵入はままならない。

 後半、ユナイテッドはなんとか同点にし、逆転ムードに変えたいものの、ミスの多さが原因でリズムは悪く攻めきれない。

 すると、デイヴィッド・モイーズ監督は的確な采配を振るう。58分には不調な選手の内の一人ナニを下げアドナン・ヤヌザイを投入する。そして68分にも、同じく不調のセントラルMFクレバリーに代え、FWチチャリートを投入。

 ユナイテッドの病巣を取り除きつつ、ルーニーをセントラルMFに配置する攻撃的なシステムに変更すると、突如ユナイテッドのリズムは激変する。

 交代で入ったヤヌザイが本当に10代なのかと疑いたくなるほど、すんなりと試合に入り込み、積極的なドリブルをベースに、創造性に溢れたパスを織り交ぜユナイテッドのリズムを整えはじめる。

 そうして流れがよくなったユナイテッドは、78分のコーナッキックでルーニーがヘッドでうまくゴールに流し込み、同点に追いつく。2分後の相手DFとの一瞬の駆け引きに勝利してフリーになったチチャリートはヘッドで合わせ逆転に成功。勝ち点3をものにした。

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